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「毎朝マネージャーの前で体重計量」が重圧だった女子選手へ、監督が伝えた2つの理由

試行錯誤の上にたどり着いたルール、大切なことはコミュニケーション

 とはいえ、人前で体重を毎日測ることにプレッシャーを感じる選手もいるのも事実。今後は週2日はマネージャーの前で、残り5日は自分で計測すること。ただし、練習量が増えて体重が減少しやすい合宿時に限り、毎日、マネージャーの前で計測することなど、学生の意見を取り入れた新たなルールを設定しました。

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 ミーティング後、監督に改めて話を伺うと、そもそもマネージャーの前で毎日計測することになったのは、試行錯誤の上、たどり着いたルールだったといいます。以前は週1、2回だったが、計測前日になると、ご飯を抜いたり、長風呂やサウナに入ったりして体重の数字を減らしてくる学生が多く、かえってコンディションを崩し、結果を出せないケースが散見。頭を悩ませた結果、良かれと思い、スタートしたそうです。

 ミーティング後、「毎日、体重を計る意図を、ここ何年か学生に説明していなかったと改めて振り返ることができた」と監督。私自身も現場で選手に接している監督でないとわからない想いや考え方に触れることができ、大変、得るものが大きかったです。

「毎日、体重を計る」。たったこれだけのことですが、指導する側が行う意味を正しく伝えないと、受け取る選手は間違った思い込みをし、それがモチベーションの低下につながります。

 一つひとつ、意味を伝える、あるいは疑問点をぶつけることは、伝える側、受け取る側双方にとっても、新たな気づきを得られます。監督、コーチ、選手、体の専門家が本音を言い合う機会を設けたことは、コミュニケーションがいかに大切かを改めて知ることができ、非常によい場になったと感じています。

 最後になりますが、選手たちが数字の増減だけを気にするようになると、プレッシャーを感じたり、調子を崩したりすることにつながります。この連載でも何度かお伝えしていますが、体重は客観的に見ることが大事です。計測の目的は何kgのときに自分の調子がよいのかを知ることであり、「○kgに落とす」ことではないことを、忘れないでほしいと思います。

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(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)

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須永 美歌子

日本体育大学教授、博士(医学)。日本オリンピック委員会強化スタッフ(医・科学スタッフ)、日本陸上競技連盟科学委員、日本体力医学会理事。運動時生理反応の男女差や月経周期の影響を考慮し、女性のための効率的なコンディショニング法やトレーニングプログラムの開発を目指し研究に取り組む。大学・大学院で教鞭を執るほか、専門の運動生理学、トレーニング科学の見地から、女性トップアスリートやコーチを指導。著書に『女性アスリートの教科書』(主婦の友社)、『1から学ぶスポーツ生理学』(ナップ)

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)、『つけたいところに最速で筋肉をつける技術』(岡田隆著、以上サンマーク出版)、『走りがグンと軽くなる 金哲彦のランニング・メソッド完全版』(金哲彦著、高橋書店)など。

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