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「毎朝マネージャーの前で体重計量」が重圧だった女子選手へ、監督が伝えた2つの理由

腹に落ちた監督の話、相談に来た学生も体の記録をとる意味を理解

 1つ目は、体重の測定を習慣にし、当たり前のこととして身に付けて欲しいため。

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 駅伝部員は毎日、体重のほか、体温、睡眠時間、走行距離などを記録し、コンディションを「見える化」しています。これは、タイムや成績の向上を目指すアスリートにとって、非常に大事なこと。これらの数値を記録することで、調子がよいときの体重や体調、練習内容をいつでも振り返ることが出来、調子が上がらないときは、改善のヒントになるからです。

 2つ目は、体重管理の重要性を知るため。

 陸上競技は体重増加によるケガや、減少による体調の悪化等、体組成(脂肪、筋肉、骨、水分)が競技に影響することがあります。ですから、簡易的でも体重を定期的に計測することは、調子の良し悪しを客観視するために役立つ、と考えます。

 しかし、過去、自己申告制にしていたときは、体重が増えると選手が少なめに報告することがあり、「選手の状態とトレーニング内容がかみ合わない」「ケガにつながるリスクがある」「虚偽の報告をする・受けるストレス」などの問題が発生。それらを考慮し、マネージャーが計測をすることになった、とのことです。

「大学生は成長過程にある選手も多いうえ、女性選手は生理のサイクルによって体重も増減しやすいことは承知している」と監督。心配しているのは体重が増えることよりも、むしろ急激な減少によるコンディションの悪化であることを伝えました。

 さらに、監督は「将来、教員や指導者を目指す学生も多い。だから、選手の体調管理するうえでどれだけ体重が大切なのかを、身をもって感じてほしい気持ちもあった」と続けました。

 監督の考えを聞き、相談に来た学生だけでなく、同席した学生も初めて、日々、体の記録をとる意味は何か、それがいかに大切かを、しっかり理解できた様子でした。実を言うと私自身、人前で毎日体重を計ることは摂食障害の引き金になるのでは? と危惧していましたが、監督の話を伺って、なるほどと腹に落ちました。

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須永 美歌子

日本体育大学教授、博士(医学)。日本オリンピック委員会強化スタッフ(医・科学スタッフ)、日本陸上競技連盟科学委員、日本体力医学会理事。運動時生理反応の男女差や月経周期の影響を考慮し、女性のための効率的なコンディショニング法やトレーニングプログラムの開発を目指し研究に取り組む。大学・大学院で教鞭を執るほか、専門の運動生理学、トレーニング科学の見地から、女性トップアスリートやコーチを指導。著書に『女性アスリートの教科書』(主婦の友社)、『1から学ぶスポーツ生理学』(ナップ)

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)、『つけたいところに最速で筋肉をつける技術』(岡田隆著、以上サンマーク出版)、『走りがグンと軽くなる 金哲彦のランニング・メソッド完全版』(金哲彦著、高橋書店)など。

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