糖尿病が心配、でも自己流の糖質カットは注意 血糖値が気になる人にオススメの運動
血糖値を下げるために効果的な食後のトレーニング
さらに、「炭水化物を食べるのをガマン」するのではなく、ぜひ食後に数分間の運動を取り入れると効果的です。
ポイントは運動を行うタイミングと種類です。
まずはタイミングについて。血糖値がピークを迎えるのは食後1時間半が目安です。高血糖になったタイミングで運動を行うと、インスリンが「筋肉を動かすためにエネルギーが必要だ!」と反応。血中の糖を筋肉にどんどん送り込んでくれるため、血糖値が下がっていきます。
次に運動の種類です。筋肉は、遅筋(赤筋)と速筋(白筋)に分けられますが、血液中の糖の消費は、遅筋で促されるとされています。そして太もも周辺の筋肉は大半が遅筋線維で占められているため、下半身をたくさん動かす運動ほど、たくさん糖が使われます。
また、腹筋や二の腕といった小さな筋肉よりも、臀部、太腿といった大きな筋肉を動かすという意味でも、効率よく糖を消費できます。
つまり「食後1時間半を目安に、下半身の筋肉を繰り返し動かす動作」を行うと、効率的に、血糖値を下げる効果が期待できます。しかも、運動を継続すると、普段から血糖値が上がりにくくなるという慢性効果も期待できるのです。
今回は、血糖値を下げるために効果的な食後のトレーニングを動画で紹介します。
筋肉量をアップすること、そして運動によって筋肉を動かすことは、血糖値を正常にするためには非常に大切です。糖質大好きだけど糖尿病が怖い、という方はやみくもに食事を制限する前に、まずは食後のちょっとした運動習慣を続けてみてください。
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)