30~40代に増えている膝痛 「ちょっとした違和感」が“膝老化”の始まりかも?
「ちょっとした違和感」を感じたら要注意、“膝老化”のサインかも?
年齢を重ねるほど軟骨組織の変形が進むと考えられているため、高齢者に多い膝痛。まだまだ若い30~40代で「ちょっとした違和感や痛み」を感じたら要注意。すでに“膝老化”が始まっているのかもしれません。
ただし、ちょっとした痛みであればセルフケアでも、症状をやわらげたり、痛みや症状の悪化を防止したりできます(外科的措置が必要な状態を除く。後述※を参照)。
まず軟骨組織ですが、健康な状態であれば常に新陳代謝をくり返しています。ところが、座りっぱなしの時間が続いたり、歩く機会が少なくなったりと、膝を曲げ伸ばしする機会が極端に減ると、新陳代謝が鈍くなり、軟骨の摩耗や変形につながります。
ということは、軟骨の新陳代謝を促すには、膝を適度に動かせばよいのです。
例えば長時間のデスクワークの際や、イスに座りっぱなしの時間が続いたら、1時間に1度を目安に、軽くでよいので膝の曲げ伸ばしを数10回以上くり返しましょう。沢山動かせば動かすほど新陳代謝は促されます。これなら仕事中でもこっそりできますし、体力や筋力に自信のない方でもすぐできますよね。
同時に、膝関節をまたがっている筋肉を鍛えることも非常に重要です。ターゲットとなる主な筋肉は大腿四頭筋、ハムストリングス、内転筋、腓腹筋。これらを一気に、かつ安全に鍛えられる種目がスクワットです。
両足を肩幅に開き、つま先をやや外側に向けます。そして、息を吸いながらお尻を後ろに引きながら腰を沈めます。続いて、息を吐きながら膝を伸ばす。これを20回×3~5セット行いましょう。ポイントは腰を沈める時に、膝をつま先よりも前に出さないこと。そして、つま先と膝で頭の方向を合わせことです。この2点を注意することで、安全に膝周りを鍛えられます。
同時に、日常的によく歩く、階段の上り下りを習慣づけることも大切。「すでに階段の上り下りがツラい」という人は、まず階段を1階分だけ上ることから始め、膝を鍛えます。最終的には4~5階分ぐらいは日常的に使えるようになると良いですね。下りは膝への負荷が高いので、痛みのある方はエスカレーターを使っても構いません。