30~40代に増えている膝痛 「ちょっとした違和感」が“膝老化”の始まりかも?
忙しい大人向けの健康術を指南する「THE ANSWER」の連載「30代からでも変われる! 中野式カラダ改造計画」。多くのアスリートを手掛けるフィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一氏がビジネスパーソン向けの健康増進や体作りのアドバイスを送る。
連載「30代からでも変われる! 中野式カラダ改造計画」
忙しい大人向けの健康術を指南する「THE ANSWER」の連載「30代からでも変われる! 中野式カラダ改造計画」。多くのアスリートを手掛けるフィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一氏がビジネスパーソン向けの健康増進や体作りのアドバイスを送る。
最近、膝に違和感を覚えている30~40代の方、いませんか? 実は若い世代にも増えているという“膝痛”。なぜ、痛みが出やすいのか。防ぐためにはどう工夫をしたらいいのか。中野氏がわかりやすく解説し、日常生活でできるトレーニングも指南する。
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以前は高齢者の症状と考えられていた“膝痛”。しかし、最近は40代、早い人では30代から、違和感や痛みを覚える方が増えているようです。
膝痛の原因の多くは、低筋力と柔軟性不足、そして軟骨の損傷や変形が関与しています。
股関節はわかりやすくいうと、「凹状の骨」と「凸状の骨」がうまいことジョイントした関節なので、比較的、安定しています。ところが膝関節は骨の“凸と凸”が合わさったような形状なので、股関節に比べると非常に不安定。ジャンプしても走っても関節がズレないのは、周囲から筋肉が支えているおかげです。
当然、筋肉量が不足すれば、ジョイント部分がずれてしまい、途端にグラグラと不安定になります。すると、特定の部分に負荷がかかったり、組織が引っ張られたりすることで痛みが発生。特に、柔軟性がない人は、痛みを感じる物質が分泌されやすくなっています。
また、健康な膝は軟骨組織が関節の表面を覆い、骨同士が直接ぶつからないようにしたり、衝撃をやわらげ、動きを滑らかにしたりしています。ところが筋力低下や肥満、加齢などが原因で軟骨組織が摩耗。変形や損傷により、痛みを感じます(変形性膝関節症)。