1日の予定は「寝る&起きる時間」から決める 仕事の質を上げる24時間のマネジメント
「早寝早起き」ではなく「早起き早寝」の考え方
体内時計は朝の光を浴びるたびに、24時間周期にリセットされます。そして睡眠を促すホルモン「メラトニン」の分泌が脳内で増えてくるのは、体内時計がリセットされてから14~16時間後。つまり、眠くなる時間は目覚めた瞬間に決まります。
体内時計の仕組みを踏まえると、1日のスケジュールを起床時間から決めると、睡眠のサイクルも整いやすい。「早寝早起き」ではなく「早起き早寝」の考え方です。
起きる時刻を決めたら、次は必要な睡眠時間を確保できる就寝時刻を決めます。1日に必要な睡眠時間は、一般的に7~8時間とされていますが、どの程度の眠りが必要なのかは個人差が大きい。目安としては、朝すっきり起きられて、日中に眠気が出ず、夕方になってもパフォーマンスが下がらなければ、睡眠時間が足りていると考えてよいでしょう。
寝る時刻という“締め切り”を先に定めたら、あとは1日にやるべきことが終わるよう、スケジューリングを立てるのみ。“締め切り”をしっかり決めて置けば、「それまでには何とか終わらせよう!」と俄然やる気もわいてきますよ。
とはいえ、仕事が思った以上に長引いたり、ついついゲームに没頭したり、SNSやニュースをスマホで追っていたら、夜更かししてしまう日もあるでしょう。
ここで大切なのは、何時に寝たとしても、起きる時刻は変えないことです。翌日は疲れが十分に取れない場合もありますが、睡眠のリズムを変えないほうを重視します。
例えば土曜日に夜更かしをして、日曜日(休日)、2時間、寝坊します。朝日を浴びる時刻が遅れたため、体内時計は、2時間後ろにずれる。すると、メラトニンが分泌されるタイミングが遅くなり、量も減るため、その日の夜は寝つきが悪くなります。すると、月曜から体のダルいと感じたり、疲れを引きずったりすることになります。
週末に少し長めに寝たいと思ったとしても、寝坊は1時間以内に留めておくこと。この程度なら、体内時計が大きく狂うことはありません。