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村田諒太、5回TKOで初防衛 20年ビッグマッチ熱望「会長!リアルな試合お願いします!」

ボクシングのトリプル世界戦が23日、神奈川・横浜アリーナで行われ、WBA世界ミドル級王者・村田諒太(帝拳)は同級8位スティーブン・バトラー(カナダ)に5回2分45秒TKO勝ちし、初防衛に成功した。前回の同王座に就いていた期間を含めて2度目の防衛成功。日本人に馴染みのない中重量級で、通算2度目の防衛に成功して存在感を見せつけた。

5回TKO勝ちし、初防衛に成功した村田諒太【写真:荒川祐史】
5回TKO勝ちし、初防衛に成功した村田諒太【写真:荒川祐史】

リング上で試合を回顧「序盤に空回って『やべっ』て思ってました」

 ボクシングのトリプル世界戦が23日、神奈川・横浜アリーナで行われ、WBA世界ミドル級王者・村田諒太(帝拳)は同級8位スティーブン・バトラー(カナダ)に5回2分45秒TKO勝ちし、初防衛に成功した。前回の同王座に就いていた期間を含めて2度目の防衛成功。日本人に馴染みのない中重量級で、通算2度目の防衛に成功して存在感を見せつけた。


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 村田は覚悟を決めたような引き締まった表情で入場した。初回、上下のジャブで牽制するバトラーに対し、村田のワンツーが炸裂。場内を沸かせると、打った後は鉄壁のガードで防御。手数の多い相手にも冷静に対処した。2回、村田は徐々に圧力を強めた。強打同士の対決は両者が拳を振り回せば、どよめきが起きる緊迫した状況。2分過ぎには接近戦になり、村田の右ストレートが相手の顎を捉えた。

 3回には、右ストレートから左フックで相手をロープ際に追い詰めると、バトラーはたまらずクリンチ。再開後も王者がコーナーに追い詰めてラッシュを仕掛けたが、挑戦者はクリンチで凌いでゴングに救われた。4回にも村田は重い拳を浴びせ、ひたすらワンツーを叩き込んだ。両者ともに熱くなり、終了のゴングが鳴っても互いに打ち返すシーンも。打ち合いの展開に会場はヒートアップした。

 5回1分半、ガードの隙間から村田が右ストレートを叩き込むと、バトラーはぐらり。村田は再開後に右ストレート、フックなどでダメージを効かせると、最後は左フックを叩き込んだ。顎を打ち抜かれた相手はコーナーで尻もち。すぐさまレフェリーが止めてTKO勝ちだ。王者らしく両拳を掲げて喜びを爆発。2度目の初防衛を果たした。

 試合後は村田節でファンを沸かせた。リング上のインタビュー。「控え室で凄く調子よくて、これなら倒せるという気持ちがどうしても生まれてしまって。序盤に空回って『やべっ』て思ってました」と正直な思いを明かした。

「思いのまま(リングに)上がろうと思っていた、変に虚勢を張らなかった。そういう感じです」と泰然自若でリングに上がった村田。相手の強打については「ジャブが思ったより強くてビックリしました。さすが、WBO1位になる選手」と敬意を払った。

 2019年について振り返ると「激動でした。やっと自分のボクシングを確立できたと思う」と語った。その上で「勝った後は気が大きくなっているんで、あまり言うことじゃないけど……」としながら「皆さん、(井上)尚弥の試合の見て思ったと思うけど、リアルと戦ってほしいと思うんですよ。なので、会長! リアルな試合お願いします!」と、さらなるビッグマッチを求めた。

 村田は2017年10月に竹原慎二以来22年ぶり日本人2人目のミドル級王座奪取。18年4月に日本人初の防衛に成功した。同10月には米ラスベガスで行われた2度目の防衛戦でロブ・ブラント(米国)に敗れたが、進退に悩んだ末に現役続行を決断。今年7月にブラントから王座を奪還し、今回で通算2度目の防衛成功を果たした。

 現在のミドル級では、カネロこと4階級制覇王者サウル・アルバレス(メキシコ)、IBF王者ゲンナジ―・ゴロフキン(カザフスタン)、WBC王者ジャーモール・チャーロ(米国)、WBO王者デメトリアス・アンドラーデ(米国)などがいる。世界的に層の厚い群雄割拠のミドル級。日本人未踏の地を切り拓いてきた村田にビッグマッチ実現の期待がかかる。

(THE ANSWER編集部)




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