井上尚弥こそ「PFPのキング」 WBSS主催者が断言「カネロと違う。相手選んでない」
強敵を求めリングに上がる姿勢を高く評価「そのストーリーが美しい」
そして、1位に置くに相応しい理由はもう一つあるという。
「本物の強敵と年間3回のペースで戦う大会はWBSSだけ。ファイターとしてはトレーニングを積み、年間3試合最強の相手と戦えるのか。それとも対戦を受け入れる強敵の登場を待ち続けるのか。あるいは、簡単な相手を選んで防衛回数を重ねるのか。それが現在のシステムと言えるでしょう。そして、真剣に最強王者になりたいファイターは誰なのか? イノウエは間違いなくそうです。彼は最強を目指している。彼はカネロ以上に最強を目指していると思います。
カネロに関していえば、結局のところ、彼が戦いたい相手を選んでいるのです。イノウエはそうではない。相手を選んでいない。勝ち上がってきた相手と戦っている。そこには大きな違いがあります。ドネアもそうです。最強の相手と戦いたい。イノウエを倒したい。だから、この大会にエントリーした。イノウエはパヤノとロドリゲスという強敵をあっという間に倒してきた。そのストーリーが美しいのです」
スーパーフライ級時代は、あまりの強さに対戦相手から避けられるという王者の悲哀を味わった井上は、同じ階級の強者が一堂に会するWBSSに身を投じ、実力者を圧倒的な強さで倒し続けてきた。相手を選ばずに、強さを証明しているモンスターこそが、本物の最強の称号に相応しい――。ザワーランド氏のモンスター最強説の根拠はここにあった。
(THE ANSWER編集部)