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男女とも韓国に敗戦「ダメなところが浮き彫りに」 ハンド日本代表に立ちはだかる“東アジアの壁”

女子「おりひめジャパン」も終盤の好機生かせずガックリ

 女子は終盤での競り合いで敗れた。2023年8月に広島で行われたパリ五輪アジア予選では、1点差で1976年モントリオール大会以来の予選突破を断たれたが、10月のアジア大会、昨年12月のアジア選手権と決勝で韓国を連破。この日は3連勝を目指してアウェー戦に臨んだ。

 前半リードを許したが、後半はGK馬場敦子(北國ハニービー石川)の好守から連続得点を決めて追い上げ、20分過ぎにはCB相澤菜月(ドイツ・チューリンガー)の速攻で同点。退場者2人を出すピンチも離されずに耐えたが、終盤はチャンスを決めきれずに突き放された。

 対日本では3試合ぶりの勝利を喜ぶ韓国と対照的に、日本はガックリ。3連勝でライバルに差を見せつけ、かつて日本が韓国に抱いたような苦手意識を植え付けさせるはずが、ホームで一度もリードを許さない快勝をした韓国は息を吹き返した。

 相澤主将は「私たちのダメなところが浮き彫りになった。まだまだ経験の浅いチームですから、この試合を1つの経験としてステップアップしていかないと」。18日に就任が発表されたモーテン・ソウバク新監督が見つめる前で再出発を誓った。

 52年ぶりの五輪予選突破を目指す女子は、韓国が最大にして唯一のアジアの壁。1984年ロサンゼルス大会から11大会連続出場している韓国に勝てば、五輪の道が開ける。「世界と戦っていくうえで、日本の長所であるプレーの細かな精度を高めていきたい」。相澤主将はソウバク新監督のもとでのチーム作りに向けて話した。

 日韓定期戦は、クウェートなど中東勢に有利なジャッジや大会運営が「中東の笛」として問題視され、やり直しとなった2008年北京五輪アジア予選を受けて「日韓の強化と交流の機会」として同年スタート。新型コロナ禍や五輪予選の日程などの影響で開催は不定期だが、今回が男子11回目、女子9回目となる。

(荻島 弘一 / Hirokazu Ogishima)


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荻島 弘一

1960年生まれ。大学卒業後、日刊スポーツ新聞社に入社。スポーツ部記者としてサッカーや水泳、柔道など五輪競技を担当。同部デスク、出版社編集長を経て、06年から編集委員として現場に復帰する。山下・斉藤時代の柔道から五輪新競技のブレイキンまで、昭和、平成、令和と長年に渡って幅広くスポーツの現場を取材した。

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