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逆転V北口榛花、コーチに「ハイチュウ食べな」 世界女王は試合中に精神的余裕「言っておいた」【セイコーGGP】

陸上のセイコーゴールデングランプリ(GGP)が19日、東京・国立競技場で行われ、女子やり投げ金メダルの26歳・北口榛花(JAL)は63メートル45で優勝した。昨年ブダペスト世界陸上で日本人初優勝した底力を発揮し、最終6投目に逆転。途中は7番手の敗退危機にあったが、チェコ人コーチに「ハイチュウ食べな」と好物を勧める余裕もあった。

陸上セイコーGGPで優勝した、女子やり投げの北口榛花【写真:奥井隆史】
陸上セイコーGGPで優勝した、女子やり投げの北口榛花【写真:奥井隆史】

陸上セイコーGGP

 陸上のセイコーゴールデングランプリ(GGP)が19日、東京・国立競技場で行われ、女子やり投げ金メダルの26歳・北口榛花(JAL)は63メートル45で優勝した。昨年ブダペスト世界陸上で日本人初優勝した底力を発揮し、最終6投目に逆転。途中は7番手の敗退危機にあったが、チェコ人コーチに「ハイチュウ食べな」と好物を勧める余裕もあった。

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 世界女王は拍手で期待を煽った。全体2番手で迎えた最終6投目。北口のやりは国立で大きな放物線を描いた。突き刺さった位置は63メートル45。逆転の一投で大歓声を巻き起こした。絶好調にはほど遠く「勝てたのはよかったけど、もう少し」と首を傾げつつ、「まだ飛ばせるという余力が残った状態で勝ててよかった」と地力の高さを見せた。

 今大会はやり投げ大国チェコのデービッド・セケラックコーチが来日。指導を受けてきたメンバーも出場し、北口は「たぶん私のことよりチームメイトにハラハラ、ドキドキしていたと思う」と気遣いも。自身も本調子ではなかったため、「(競技中に)ハイチュウを食べなって言っておきました(笑)。日本まで来て3投で終わらなくてよかった」とコーチに大好物のお菓子を勧め、和ませたという。

 今季は4月末の世界最高峰ダイヤモンドリーグ(DL)蘇州大会で62メートル97をマークして優勝。1勝でも快挙とされたDLで通算7勝目を挙げた。5月5日の水戸招待は61メートル83で2連勝。しかし、コンディションが優れず、直近2週間は技術練習よりコンディション調整を最も重視した。時折笑いながら、独特の感性で現状を表現する。

「私は体が柔らかくないと高さのあるやりを出せない。板状に感じていた体が、柔らかい板になってきた感じ。私の場合は柔らかさが必要なんです。自分が動かしたい体で試合に臨みたい。硬すぎると動きたくないし、練習したいとも思えない。少し自分の体に近づいてきたと思います。もう少し太い芯が入って柔らかいものですね(笑)」

 昨年世界陸上銀のルイス・ウルタド(コロンビア)、銅のマッケンジー・リトル(オーストラリア)が出場した中で出場3連勝。多くの陸上ファンが駆けつけ、「これがずっと続けばいいのかな」と喜んだ。「まだ0.何秒の調節がうまくいっていないですね。この記録ではメダルに届かない。あと2、3か月準備して、メダルを獲って帰れるようにしたい」。夢に描いたパリ五輪金メダルへ、マイペースで仕上げていく。

(THE ANSWER編集部)


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