松山英樹、子供の声で仕切り直した8番 V2困難でも「逆に良かった」と振り返れた理由
米男子プロゴルフ(PGA)ツアー・ZOZOチャンピオンシップ第3日が15日、アコーディアG習志野CC(7079ヤード、パー70)で行われた。49位で出た前年大会覇者の松山英樹(LEXUS)は5バーディー、1ボギーの66で回り、通算4アンダーの31位に浮上。14アンダーで首位のリッキー・ファウラー(米国)に10打差となった。連覇が難しいことを受け止めたが、最終日のギャラリーを喜ばせるべく、「少しでもいいスコアで回りたい」と意気込んだ。
米男子ゴルフツアー・ZOZOチャンピオンシップ第3日
米男子プロゴルフ(PGA)ツアー・ZOZOチャンピオンシップ第3日が15日、アコーディアG習志野CC(7079ヤード、パー70)で行われた。49位で出た前年大会覇者の松山英樹(LEXUS)は5バーディー、1ボギーの66で回り、通算4アンダーの31位に浮上。14アンダーで首位のリッキー・ファウラー(米国)に10打差となった。連覇が難しいことを受け止めたが、最終日のギャラリーを喜ばせるべく、「少しでもいいスコアで回りたい」と意気込んだ。
後半の8番パー4。松山がピンまで15ヤードのバンカーショットを放つ前に、アドレスをほどいた。理由は、静寂の中で子どもの話し声が聞こえたからだった。だが、いら立った様子はなく、仕切り直してクラブを振った。ボールはピン手前2メートルに落ち、フックラインを描いてカップインした。「すごいものを見た」「やばい」。ギャラリーの興奮で声援と拍手を送る中、松山はニコリと笑みを浮かべ、キャップのツバに手をやった。
「(アドレスを)といたから、逆に良かったと思います。7番、8番で(バーディーを)獲れたので、そこは良かったです」
松山はこの時点で、連覇が難しくなったことは悟っていた。だからこそ、集中力を発揮してチップインバーディーを決め、ギャラリーが喜んでくれたことを純粋に嬉しがった。
前年大会優勝者として、第2日を終えた時点で「明日は大きくスコアを伸ばさないと」と話していた。ピンを果敢に攻め、前半で3バーディー。だが、後半はパットのタッチが合わなくなり、5番パー3では痛い3パットのボギーをたたいた。その後、2つスコアを伸ばしたが、ラウンドを終えると、「優勝は(最終日に)50台で回らないと難しい」と苦笑い。その上で「明日は少しでもいいスコアで回りたいです」と前を向いた。
初日306.0ヤードあったドライバー平均飛距離は、第2日に281.5ヤードまで落ち、「何か原因があるはず」と話していた。それを完全には突き止められてはいないが、この日は294.0ヤードまで回復。松山は「飛んだホールとそうでないホールがあって、終盤は良かったです」とも言った。連覇は難しくなっても復調傾向。昨年のマスターズ王者は、会場に足を運ぶギャラリーのため、テレビ中継を楽しみにするファンのために、残り18ホールもベストを尽くす。
(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)