これがNBA球宴か -19度でも“熱すぎる”シカゴ、新人記者がスターだらけの衝撃を見た
14日から16日(日本時間15日から17日)に行われた米プロバスケットボール(NBA)オールスター・ウィークエンド。日本人初のドラフト1巡目指名ルーキー、ウィザーズの八村塁が出場した若手のオールスター「ライジング・スターズ・チャレンジ」に始まり、近年稀に見る大熱戦が演じられたオールスターゲームまで、3日間全日程を「THE ANSWER」編集部は取材。夢の祭典の舞台裏を取材記者の目線から紹介する。そこにはファンのみならず、現地記者たちも熱を帯びた時間が存在した。
八村塁が日本人初の若手オールスター出場、取材エリアも大混雑
14日から16日(日本時間15日から17日)に行われた米プロバスケットボール(NBA)オールスター・ウィークエンド。日本人初のドラフト1巡目指名ルーキー、ウィザーズの八村塁が出場した若手のオールスター「ライジング・スターズ・チャレンジ」に始まり、近年稀に見る大熱戦が演じられたオールスターゲームまで、3日間全日程を「THE ANSWER」編集部は取材。夢の祭典の舞台裏を取材記者の目線から紹介する。そこにはファンのみならず、現地記者たちも熱を帯びた時間が存在した。
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雪だ。悪天候による遅延で、極寒のシカゴ・オヘア空港に着いたのは、予定よりも3時間ほど遅い午後6時頃だった。
外気温はマイナス19度。吐く息が白い。鉄道駅から外へ出て、刺すように鋭く冷たい風に吹かれながらホテルへと向かった。寒いぞ、シカゴ。これから3日間の日程で行われるオールスター・ウィークエンドへの歓迎は手厳しかった。
日本人選手がオールスター・ウィークエンドに登場した。数年前までは夢のような話だったことが、目の前で現実になった。シーズン中の活躍を見れば、「ライジング・スターズ・チャレンジ」への選出に特別驚きはない。驚きがないというその事実こそが驚きだ。
八村は練習前の会見から大人気だった。日本のメディアだけではない。各国報道陣が、「日本の現状については?」「今季のMVPは誰だと思う?」「コービーについては?」と矢継ぎ早に、様々なアクセントの英語で八村に質問する。普段からウィザーズの試合後の会見でも大人びた受け答えをする八村だが、堂々と質問に答える姿は、すでに“NBA選手”だった。
その八村以上の人気を博したブースがあった。ドラフト全体1位指名を受けた大型新人ザイオン・ウィリアムソン(ペリカンズ)だ。扇状にザイオンを取り囲んだ取材陣は、行儀よく押し合いへし合いし、最後方にいたってはザイオンの姿など見えない。ほとんど野次馬のような状態になっていた。
試合でもマッチアップした八村とザイオンは、ともに豪快なダンクで会場を大いに沸かせた。試合後のミックスゾーンでもリラックスした様子で受け答えをする八村。来年のライジングスターとオールスターのW出場にも「出られたらいいなと思います」と意欲を示した。八村なら本当に実現させてしまうのではないだろうか。そう思わせる、驚くべき22歳だ。