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ジュニア選手の「睡眠の質」を高める就寝前の行動 夜遅くの水分補給は何が安心?

就寝前の水分補給も気を付けるポイント

 最近では、疲れをとる、免疫力を維持するといったコンディショニングの観点から言うと、1時間でも長く寝た方がよいという説があります。平均8時間程度、睡眠をしている選手を対象に最低10時間まで睡眠時間を増やしたところ、反応性が高くなる、シュート成功率が上がるなど、パフォーマンスに良い影響を及ぼすといったデータもあります。

 そして、同じ睡眠時間でも、コンディションの良し悪しは睡眠の質によって変わります。特に成長ホルモンは、入眠後の90~180分の間に最も分泌されるため、この間に深く眠ることが大事なポイントです。

 さて、質の良い睡眠をとるためには、食事や飲み物の摂り方を工夫することも大切です。

 まず、眠りを浅くする原因になりやすいカフェインは、就寝時間の2時間前からはとらないようにしましょう。緑茶、紅茶、コーヒーはもちろん、子どもたちの好きな炭酸系飲料やココア飲料、チョコレートは特に要注意。なかでも炭酸飲料にカフェインが入っていることを知らない方も多いので、必ず、原材料や成分表示をチェックしてください。夜遅くの水分補給は、水が一番安心です。

 また、夕食はできれば就寝時間2時間前には済ませること。食事を摂ればその分、内臓や脳が消化・吸収のために働きます。食べてすぐ寝ると、当然、内臓や脳が休まらず、朝起きたときに疲れが残ることに。免疫力のカギを握る腸内環境も睡眠中に整うと言われているので、就寝時に腸をきちんと休めることは、とても大切ですよ。

 ほか、睡眠の質を高めるためにできる代表的なポイントをいくつかご紹介します。できることから実践してみましょう。

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吉谷 佳代

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

江崎グリコ株式会社で健康食品開発や、スポーツサプリメントの研究開発に従事。その傍ら、多くのアスリート、学生スポーツ、ジュニアへの栄養指導、食育イベントに携わる。2013年に独立。以降、ジュニアからトップアスリートまで幅広い競技の選手に対し、栄養サポートを行う。現在、プロ野球・阪神タイガース、実業団女子バレーボール・JTマーヴェラスのチーム専属栄養士。過去には、シスメックス女子陸上競技部(2015~2020年)、Bリーグ・西宮ストークス(2014~2017年)、自転車ナショナルチーム(2013~2018年)をはじめ多くのプロ選手やジュニア選手の栄養サポート実績を持つ。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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