ラグビーでプロ目指す一人暮らしの大学生 食事の面で何か母ができるサポートは?
Jリーグやジャパンラグビー リーグワンをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が「THE ANSWER」でお届けする連載。食や栄養に対して敏感な読者向けに、世界のスポーツ界の食や栄養のトレンドなど、第一線で活躍する橋本氏ならではの情報を発信する。今回は読者から「THE ANSWER」に届いた質問に回答します。
公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏の連載、今回は読者から届いた質問に回答
Jリーグやジャパンラグビー リーグワンをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が「THE ANSWER」でお届けする連載。食や栄養に対して敏感な読者向けに、世界のスポーツ界の食や栄養のトレンドなど、第一線で活躍する橋本氏ならではの情報を発信する。今回は読者から「THE ANSWER」に届いた質問に回答します。
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「ラグビーのプロ選手を目指す大学生の息子がいます。息子は地方で一人暮らしをしているため、冷凍したおかずや食材を送っています。彼自身も自炊を心がけているようですが、勉強に部活にとクタクタの毎日の様子。外食や市販のお弁当は添加物が気になりますし、学生生活を悔いなきよう送るために、さらに何か食事の面でサポートできないかと悩んでいます。手軽にできるレシピやアイデアがありましたら教えてください」(アロマさん・50代女性)
最初に、大学生ラグビー選手の食事の傾向について少し、整理をしてみましょう。最近の研究データをみると、個人差はありますが1日の摂取エネルギー量は必要量を十分満たしている一方、たんぱく質と脂質は摂りすぎの傾向、炭水化物、ビタミンD・B群は不足が認められており、偏りがみられます。
次に一人暮らしの大学生ラグビー選手ですが、実家暮らしの選手と比べ、外食が多く、副菜の品数が少ないという報告もあります。
以上のことから、不足しやすい炭水化物、ビタミンD・B群、副菜、そしてアスリートが特に意識して摂りたいカルシウム、鉄、食物繊維をいかに摂るかがポイントになります。
お母様はすでに、冷凍したおかずを送っているようですが、クタクタで帰宅した夜もしっかり食べられるよう、調理に手のかかる主菜と副菜を送ってあげるとよいでしょう。
その際、メインのおかずとなる主菜は、疲労回復を促す素材を選びます。肉であれば鶏むね肉、鶏ささみ肉、豚肉、牛肉、レバー。魚介類ならば鮭、まぐろやカツオ。体脂肪を気にされているようであれば、白身魚もおすすめです。
これらを、月曜日は鶏むね肉、火曜日は鮭……と、日替わりで1週間分の主菜にするよう考えると便利です。味付けも、照り焼き、しょうが焼き、ガーリック風味、トマトソース、柚子胡椒、カレーパウダーを使用したタンドリー風などをローテーション。素材と調味料・ソースの組み合わせでバリエーションは十分に豊かです。これであれば、息子さん自身でも時間をかけずに作れると思います。