選手も違いに「気づかない」代替肉 環境問題に配慮し、ラグビーチームで提供された食事
Jリーグやラグビートップリーグをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が「THE ANSWER」でお届けする連載。通常は食や栄養に対して敏感な読者向けに、世界のスポーツ界の食や栄養のトレンドなど、第一線で活躍する橋本氏ならではの情報を発信する。今回は「スポーツ現場で考えるサステナブル」について。
公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏の連載、今回は「スポーツ現場で考えるサステナブル」
Jリーグやラグビートップリーグをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が「THE ANSWER」でお届けする連載。通常は食や栄養に対して敏感な読者向けに、世界のスポーツ界の食や栄養のトレンドなど、第一線で活躍する橋本氏ならではの情報を発信する。今回は「スポーツ現場で考えるサステナブル」について。
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11月に入り、COP26(国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議)の開催によって、温室効果ガス排出量の削減に関するニュースを目にする機会が非常に増えました。今回の会議を経て、食の分野でもますます地球温暖化対策、温室効果ガス排出の抑制に配慮した動きが活発になると思われます。
そもそも温室効果ガスを抑える食事、持続可能な食事とは何でしょう?
2017年5月、地球環境を守る活動を行う団体、世界自然保健基金(WWF)のイギリス支部が「地球の平均気温上昇を2度に抑える――健康で持続可能な食事――」というリポートを発表。これは温室効果ガスの排出を抑え、地球環境を守り、かつ健康的な食事についてのリポートで、海外で大変注目されました。
内容は食品の生産から消費までのフードシステムの環境負荷を減らすらために、イギリスにおける現在の食生活を、2030年までにどのように改善すればよいかを食品ごとに示したものです。例えば、野菜や果物は1日に最低5ポーション(1盛り)摂る、魚は週2回食べる、赤肉(牛肉・羊肉)と加工肉は1日70g以内に抑えるなど。10~17歳、18歳~85歳、ビーガンに向けて、食事の提案を具体的にしています。
そのリポートのなかで、温室効果ガス排出の抑制と健康的な食事を実践するための6つのポイントを掲げています。