今さら聞けない牛乳のメリット・デメリット スポーツドリンクにも負けない効果とは
Jリーグやジャパンラグビー リーグワンをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が「THE ANSWER」でお届けする連載。食や栄養に対して敏感な読者向けに、世界のスポーツ界の食や栄養のトレンドなど、第一線で活躍する橋本氏ならではの情報を発信する。今回は「スポーツ選手と牛乳」について。
公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏の連載、今回は「スポーツ選手と牛乳」
Jリーグやジャパンラグビー リーグワンをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が「THE ANSWER」でお届けする連載。食や栄養に対して敏感な読者向けに、世界のスポーツ界の食や栄養のトレンドなど、第一線で活躍する橋本氏ならではの情報を発信する。今回は「スポーツ選手と牛乳」について。
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今回のテーマは、スポーツ選手と牛乳についてです。
実は体を大きくしたい成長期は、毎日飲んでいたものの、大人になってからすっかり飲まなくなった、という選手は結構います。
しかし、牛乳はアスリートの体作りに必要なタンパク質、カルシウム、炭水化物(糖質)、脂質を一気に摂れる、非常に栄養価に富む飲み物。筋肉量の維持、骨作り、疲労回復に必要な栄養成分が豊富です。
そこで、改めてアスリートにとっての牛乳のメリット・デメリットについて整理してみましょう(※文中の栄養成分値はコップ1杯(200ml)の牛乳)。
<1>2種類のたんぱく質×ロイシンで筋肉作りをバックアップ
牛乳に含まれる、たんぱく質は2種類。吸収の早いホエイプロテイン(20%)と、ゆっくり吸収されるカゼインプロテイン(80%)です。これらのたんぱく質には、体内で作ることが出来ない必須アミノ酸も多いのが特長。アミノ酸のなかでも筋たんぱく質の合成を促すロイシンが豊富。牛乳コップ1杯には、Lサイズのゆで玉子1個や、リカバリーを目的とした市販のプロテインと、ほぼ同量のたんぱく質とロイシンが含まれます。
アミノ酸は筋肉のダメージを抑制し、回復を促すだけでなく、疲労の軽減やエネルギー源となる栄養成分。ホエイとカゼインを上手に摂ることで、長時間にわたり、血中に必用なアミノ酸を供給することができます。