UEFAの最新科学に学ぶサッカーの水分補給 バルセロナの「さすが」な研究データとは
脱水を起こしやすいサッカーの対策は?
まずは<1>の水分補給についてです。
サッカーは試合中の走行距離が長く、十分な水分補給を心掛けないと脱水を起こしやすいスポーツです。そのため、暑熱下では脱水を予防する観点から、糖質濃度に配慮することが大事になります。
その際、暑い時期は常温よりも冷たいドリンクのほうが、自発的に飲む量が増えるうえ、体温の上昇も抑えられます。加えて、発汗により体内のナトリウムがたくさん失われるため、特に発汗量と汗からの塩分損失量が多い選手の場合、個別に水分と塩分の摂取量について指導を受けることが望ましい、としています。
とはいえ、栄養士や運動生理学者、スポーツドクターなどの専門家のサポートが受けられない場合も多い。その場合は、
A.たっぷりの水分と、ナトリウム、カリウム、水分を多く含む食品を意識して摂る
B.毎朝、のどの渇きや体重、尿の量をチェックする
ことを、個々に心掛けるようアドバイスしています。
次は、暑熱下の糖質の摂取についてです。試合前やハーフタイムという限られた時間内に摂ることを考えると、摂るべき糖質量は「かなり多い」という印象を受けると思いますが、最新のデータでは、これだけの糖質摂取が有効だとされています。