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そろそろ症状が出始める「秋バテ」 疲労をためない食事のポイント5つを指南

Jリーグやラグビートップリーグをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が「THE ANSWER」でお届けする連載。通常は食や栄養に対して敏感な読者向けに、世界のスポーツ界の食や栄養のトレンドなど、第一線で活躍する橋本氏ならではの情報を発信する。今回は「『秋バテ』を防ぐ食事の5つのポイント」について。

「秋バテ」を防ぐ食事の5つのポイントを紹介
「秋バテ」を防ぐ食事の5つのポイントを紹介

公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏の連載、今回は「『秋バテ』を防ぐ食事の5つのポイント」

 Jリーグやラグビートップリーグをみてきた公認スポーツ栄養士・橋本玲子氏が「THE ANSWER」でお届けする連載。通常は食や栄養に対して敏感な読者向けに、世界のスポーツ界の食や栄養のトレンドなど、第一線で活躍する橋本氏ならではの情報を発信する。今回は「『秋バテ』を防ぐ食事の5つのポイント」について。

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 まだまだ猛暑日が続きますが、朝晩はやや気温も下がり、秋の気配を感じるようになった昨今。そろそろ、「夏バテ」ならぬ「秋バテ」の症状が出始めます。

 抗疲労に関する研究を行っている大阪市立大学の研究チームによると、現代人の疲労の原因は、呼吸や血液循環、そして消化吸収など、体の機能を調整している自律神経にあります。

 特に夏場は、猛烈な暑さや冷房による冷気、そして屋外と室内の寒暖差によって、さまざまなストレスが自律神経にかかります。そのうえ、暑さからくる寝苦しさで睡眠不足になったり、睡眠の質が低下したりと、うまく疲労を解消できません。また、発汗による脱水や、汗の成分である電解質不足も夏バテの要因の一つ。そうやって、体に積もり積もった疲れが症状として現れ、「夏バテ」や「秋バテ」となります。

 特に今年はコロナ禍による慣れないマスク着用や今までとは異なる生活様式によって、ストレスが増加。いつもに増して、疲れを感じている人は少なくないでしょう。

 疲労を解消するには睡眠しかありませんが、食事はこれ以上、疲労を溜めない、疲れにくい体作りに大いに役立つはずです。そこで、秋バテシーズンを乗り切るための5つの食事のポイントをお伝えします。すでに自覚症状のある人はもちろん、今はまだ症状が出ていない方も、ぜひ実践してみてください。
 
【ポイント1】朝ごはんを抜かない

 とにかく「食欲がない」「時間がない」といって、朝食を抜かないこと。起きたらまず、エネルギー源になる朝食を摂ることは、とても大切です。寝ている間は、1日のなかでもっとも体温が低くなっています。朝食を摂ることで、1日を通して栄養素の消化・吸収・代謝・排泄がスムーズに行われ、その結果、低下した体の機能への負担を和らげることにつながります。

【ポイント2】温かいものをとる

 今年も猛暑日が続き、無意識のうちに冷たいものを飲んだり、食べたりしていたと思います。冷房や冷たい物の摂り過ぎによるダメージは、秋口まで引きずります。夏の疲れから胃腸の機能が低下し、胃もたれがする、下痢や便秘の症状がある人は、朝食から温かいものをとりましょう。例えば、ご飯派なら汁物を、パン派という方は温めた牛乳やカップスープを必ずつける。食欲が湧かないという方は、やわらかく煮込んだおかゆにするのがオススメです。

 ちなみに、私の見てきたラグビーやサッカーといった競技の選手たちは、練習後のほてった体を冷やすのも、夏場の水分補給の目的の一つです。しかし、意識の高いJリーグの選手のなかには、胃腸を冷やさないよう、夏場も常温の水しか飲まない、と決めていた選手もいます。また、今年みていた新人選手のなかには、夏場、緑茶や麦茶をガバガバ飲み続け、胃腸の調子が悪くなり、下痢に苦しんだ選手もいましたが、彼らも食事どきの飲み物をは温かいものに変えただけで、すぐに下痢の症状が改善されましたよ。

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橋本 玲子

株式会社 Food Connection 代表取締役

管理栄養士/公認スポーツ栄養士

 ラグビーワールドカップ(W杯)2019で栄養コンサルティング業務を担当。2003年ラグビーW杯日本代表、サッカーJリーグ横浜F・マリノス(1999年~2017年)、ラグビーリーグワン・埼玉パナソニックワイルドナイツ(2005年~現在)ほか、車いす陸上選手らトップアスリートのコンディション管理を「食と栄養面」からサポート。また、ジュニア世代と保護者に向けてのスポーツ食講座なども行う。著書に『スポ食~世界で戦うアスリートを目ざす子どもたちに~』(ベースボールマガジン社)

URL:http://food-connection.jp/

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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