「see」から「do」へ― 小塚崇彦、28歳が描くフィギュア界の“幸せな未来”
トヨタ自動車に所属、ヒントはラグビー? 「フィギュアももっと間口広げられる」
活動の上で、ヒントは意外なことにラグビーにあった。
競技引退後、現役時代から所属していたトヨタ自動車のスポーツ事業部に配属。フィギュア界に限らず、さまざまなスポーツに触れた。そのとき、発見があったという。
「野球、ソフトボール、ビーチバレー、バスケットボール……。本当にいろんな様々な競技に携わらせてもらいました。その一環でラグビーの仕事で徳島に行ったとき、ふれあい体験会が開催されたのですが、ボールを投げたり蹴ったり、マットに体当たりしたり、ほんのささいなことからラグビーを子供たちに体験してもらっていたんです」
そんなシーンを見て「フィギュアスケートももっと間口を広げることができるんじゃないか」と考えるようになった。
従来、フィギュアを教えるにあたってネックになったのが、氷の上でなければならないということだ。ラグビーのように屋外でボールがあればできるというわけではない。
しかし、フィギュアは「既成概念」は、排除するようにした。「そもそも、全くやったことがないから、氷って滑るものだから怖いと思われる人も多い」と話し、こう続ける。