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Jユースで「部活にない経験を得られる」 澤登正朗が力説、人気復活の高校サッカーと異なる強み

「俺がトップでプレーするんだ」という強い気持ちを…

 クラブユースの大きなメリットの1つは、能力が上がればすぐにトップでの起用が可能になり、Jリーグの試合に出られることだろう。欧州各国リーグでもユースの選手がトップチームでデビューし、例えば16歳でトップの試合に出ることも珍しいことではない。

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「18歳でのトップチームのデビューは、今や普通ですからね。トップに上がった時に困らないように、すぐに試合に出られるような選手になるために、戦術を含めいろいろ落とし込んでいけるのがユースの強み。ただ最近の子は、トップに上がることを目標にしてしまい、そこで満足している子が多いんです。トップに上がって、試合に出てからが勝負なんですけど、そこの意識を変えていかないとずっとトップで活躍することは難しいので、プロで生きていくために必要なこと、経験談などは選手によく話をしています」

 ユースの選手はトップの試合を見たり、ボールボーイをしたり、プロの世界を間近で見ている。いろいろな刺激を受けながら日々成長しているが、どういう意識を持って練習に、そしてサッカーに向き合っていけばいいのだろうか。

「プレーでの俺が、俺がではなく、気持ちの面で『俺がトップでプレーするんだ』という意欲を持って普段から練習してほしいです。その意欲がプレー面などで違いとなって出てくるので、そうなると早い段階でトップに昇格し、試合に出場できるなど部活にはない経験を得られるはず。プロの世界の水を味わえば、同世代の選手より一歩も二歩も先に成長することができるはずです」

(佐藤 俊 / Shun Sato)

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澤登 正朗

サッカー元日本代表 
1970年1月12日生まれ、静岡県出身。東海大一高(現・東海大付属静岡翔洋高)でアデミール・サントスらと活躍し、86年度の高校選手権で初出場初優勝。東海大を経て92年に清水エスパルスに加入すると、リーグ戦35試合7得点を記録し、Jリーグ初代新人王に輝いた。その後も精度の高いキックを武器に10番を背負い、「ミスターエスパルス」として長年にわたって奮闘。99年のJ1リーグ2ndステージ優勝、2000年のアジアカップウィナーズカップ制覇などに貢献した。日本代表16試合3得点。05年の現役引退後は解説者として活躍。13年から常葉大浜松キャンパス(現・常葉大学)サッカー部を指導し、22年から清水エスパルスのユース監督を務めている。【写真:ⒸS-PULSE】

佐藤 俊

1963年生まれ。青山学院大学経営学部を卒業後、出版社勤務を経て1993年にフリーランスとして独立。W杯や五輪を現地取材するなどサッカーを中心に追いながら、大学駅伝などの陸上競技や卓球、伝統芸能まで幅広く執筆する。『箱根0区を駆ける者たち』(幻冬舎)、『学ぶ人 宮本恒靖』(文藝春秋)、『越境フットボーラー』(角川書店)、『箱根奪取』(集英社)など著書多数。2019年からは自ら本格的にマラソンを始め、記録更新を追い求めている。

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