那須川天心が受ける高すぎる期待 KO逃した直後、明かした境遇への本音「色々と言われるのはわかる」
那須川が明かした境遇への本音「僕は格闘技デビューしてからずっと……」
話題を求めて実力に合わない相手との試合を組み、選手をダメにしてしまっては本末転倒。ましてや命の危険がある競技。そうやって消えていった選手だっている。今後のマッチメークは本人の成長に合わせて決める方針は変わらない。3戦目は来年1月か2月頃だという。
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「次も経験を積めて、課題を残すような相手。スピード、反応、身体能力、頭脳、私が60年以上やってきて見たことがないものがあるのは確か。だから、大事に育てています。ボクシングを知らない、チケットを買って試合を見ない方々の意見は気にしません。その代わり絶対に世界王者にします。期待していてください。時間はかかります。それでも、世界王者になることは私が保証します」
那須川自身、日々試されることについて「正直、何とも思わない」と意に介さない。試合後の会見で境遇に対する本音を明かした。
「いろんなことを言われるのはわかります。僕は格闘技デビューしてからずっと言われている。でも、何か言われたからどうこうするとかではなく、自分がただ強くなりたい。『最強になりたい』と思ってずっとやっている。それに付いて来てくれる方は付いて来てもらえれば嬉しいですし、そう思わない人はもうそれでいいのかなと。僕は強くなることだけを目指してやるだけです。
いろんな情報があって何が本当か嘘かあまりわからない世の中だけど、僕は応援してくれる人とチームを信じて、最強の道を突き進んでいこうと思う。僕を信じてくれれば間違いないと言えるような選手になりたいと思っているので、努力を続けたい」
WBC世界バンタム級王座を12戦連続防衛した山中氏が、かつて語っていた言葉を思い出す。「周りの評価なんて1試合で変わりますから。ほんまに」。那須川は厳しい目を向けられ、高い期待と向き合い、試される日々が続く。
「そういうストーリーをみんなで見守ってくれればいいなと思います」
時間をかけ、人の成長を追えることもまた一興だ。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)