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井上尚弥、3階級制覇の舞台裏と幻のフライ級挑戦 大橋会長「今頃4階級王者だった」

ボクシング日本最速3階級制覇王者の井上尚弥(大橋)が出場するバンタム級の賞金トーナメント、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)の組み合わせが決定。井上は1回戦(10月7日・横浜アリーナ)で元WBA世界スーパー王者のフアン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)と対戦する。

5月のマクドネル戦では、わずか112秒で衝撃のKO勝ちを収めた【写真:Getty Images】
5月のマクドネル戦では、わずか112秒で衝撃のKO勝ちを収めた【写真:Getty Images】

大橋会長直撃インタビュー/「モンスターの育て方第2回」

 ボクシング日本最速3階級制覇王者の井上尚弥(大橋)が出場するバンタム級の賞金トーナメント、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)の組み合わせが決定。井上は1回戦(10月7日・横浜アリーナ)で元WBA世界スーパー王者のフアン・カルロス・パヤノ(ドミニカ共和国)と対戦する。

【第1回】井上尚弥、強すぎるがゆえの悲哀 大橋会長の苦悩「今は勝てそうな王者を選べる」
【第3回】井上尚弥は逃げない 大橋会長が語るマッチメークの流儀「負けを恐れる必要ない」
【第4回】井上尚弥、適正階級はスーパーバンタム!? 大橋会長が描く将来像「37歳まで現役なら」

 デビューから16連勝(14KO)という圧倒的な強さで快進撃を続ける井上。対戦相手のマッチメークという重要な役どころを演じているのが元WBC、WBA世界ミニマム級王者・大橋秀行会長だ。大橋会長は類まれな才能を有する“怪物”をいかに“モンスター”に育てたのか。「THE ANSWER」ではインタビューを行い、その秘密を「モンスターの育て方」と題し、4回に分けてお届けする。

 第2回は5月25日にわずか112秒での衝撃KO勝ちで日本最速での3階級制覇を成し遂げた、WBA世界バンタム級タイトルマッチ、ジェイミー・マクドネル(英国)戦の今だから明かせる舞台裏を聞いた。

 ◇ ◇ ◇

――「強すぎるがゆえに相手がいない」という苦労があるとのことでしたが、5月に3階級制覇を達成したWBAバンタム級王者、マクドネルとのタイトルマッチも簡単に組めたわけではなかったということですね。

「前回、お話ししたように、アンカハス(フィリピン・現IBF世界スーパーフライ級王者)と18年にやろうという話が最初はありました。2月にアメリカで軽量級のトップ選手が集まる『Superfly2』というイベントがあって、そこで対戦するという方向で話が進んでいたんです。こっちもそのつもりでスパーリング・パートナーを手配したりしていました。ところがアンカハスは結局、『井上とはやらない』という決断をくだしたんです。尚弥も減量が限界にきていたんですけど、アンカハスとの統一戦をやれるならスーパー・フライ級にとどまる、ということだったんですけどね」

――なんだか聞いているだけで腹が立ってきますね(笑)

「まあ、どうなんでしょうね。がっかりはしましたけど、真意のほどは分かりません。そのあとも『Superfly2』の主催者からは別の相手と対戦するというオファーをもらっていたんですけど、尚弥のモチベーションが高まるような相手ではなかったので、バンタム級に上げることになりました」

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