淡路島と同じ面積セントルシアから世界陸上に 1人で国を背負った22歳女子スプリンターの戦い
昨年大会はたった一人の代表、ウェアは上下真っ黒
徐々に頭角を現し、米テキサス大学オースティン校に進学。全米大学体育協会(NCAA)の大会で活躍を続け、昨年はセントルシアからたった一人、オレゴン世界陸上にたどり着いた。初めての世界大会は100メートルで準決勝に進出。しかし、当時はスポンサーがおらず、ウェアは上下真っ黒だった。
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「去年は、精神的に困難なことがあった。当時はユニホームがなかったから。テキサス大では目の前に全てがあったのに。(代表で)全てが揃っていないのは、私にとって困難なことだったわ」
努力を惜しまない有能スプリンターは縁を引き寄せる。今年7月、プーマからスポンサー契約の話が舞い込んだ。「プーマは家族のような安心感を与えてくれた」。同社はセントルシア五輪委員会の公式アパレルスポンサーとしても契約。5年間のサポートにより、アルフレッドはブルーのウェアを手にし、胸にお馴染みのロゴが入ることになった。
来年のパリ五輪でも袖を通す。「ありがとう、プーマ」。今大会は男子400メートルのマイケル・ジョセフも加わり、2人になったセントルシア選手団。25日(同26日)の決勝、アルフレッドは一つを想いを秘めながら世界一を争う。
「私の国で陸上をやっている人はとっても少ない。この舞台にもっと私たちの国の人が立ってほしい。今回は2人になったの。毎年増やしていけるといいわね。小さな島だけど、とても美しい国なのよ」
ファイナリスト8人は米国、ジャマイカなど強豪国がズラリ。立ち向かうセントルシアの星にも注目だ。
(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)