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日本の育成環境では「成長スピードが減速」 U20ラグビーHC、学校単位の現状に持論

今後のカギを握るリーグワンの存在

 アーリーエントリーは、リーグワンのチームに入る新人選手が、大学公式戦終了後に前倒しでリーグワン公式戦に出場できる制度だが、望月の視点はさらに広範囲のユース選手の経験値を上げていくことに注がれている。先の中山CROも、このような社会人チームと大学生の交流が“青田買い”になってしまう恐れも危惧しながらも、リーグワンという高いレベルの環境が、ユース世代の強化育成との関係性を従来以上に深めることには大きな可能性を認めている。

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 忘れてはいけないのは、このカテゴリーの充実は代表指導者に放り投げるようなものではないということだ。代表HCの最優先事項は指揮するチームで結果を残すことであり、数年後に代表入りする若手育成ではない。責任感を持つべきは、ラグビー協会であり、国内ラグビー、特にユース世代の選手を抱えるチーム、関係者だ。

 日本が追いつこうとしているヨーロッパ、南半球は確実に一歩、また一歩と育成を進めている。足踏みをしている時間はない。協会(日本代表)、リーグワン、大学チームという3極が、従来以上に知恵を絞り、コミュニケーションを高めながら連携していくことで、ミッシングリンクを完全な強化の環にするしかない。

(吉田 宏 / Hiroshi Yoshida)

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吉田 宏

サンケイスポーツ紙で1995年からラグビー担当となり、担当記者1人の時代も含めて20年以上に渡り365日欠かさずラグビー情報を掲載し続けた。1996年アトランタ五輪でのサッカー日本代表のブラジル撃破と2015年ラグビーW杯の南アフリカ戦勝利という、歴史に残る番狂わせ2試合を現場記者として取材。2019年4月から、フリーランスのラグビーライターとして取材を続けている。長い担当記者として培った人脈や情報網を生かし、向井昭吾、ジョン・カーワン、エディー・ジョーンズら歴代の日本代表指導者人事などをスクープ。ラグビーW杯は1999、2003、07、11、15、19、23年と7大会連続で取材。

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