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「負けて良かった」と思われる勝者に 小平奈緒が思う「スポーツマンシップ」のカタチ

平昌五輪のスピードスケート女子500メートルで金メダルを獲得した小平奈緒(相沢病院)。36秒94という五輪新記録を打ち立て、果たした快挙は日本中に感動を届けた。3度目の五輪で悲願を成就させた瞬間、銀メダルのイ・サンファ(韓国)と健闘を称え合うシーンも脚光を浴びた。あの時、何を想い、動いたのか。そして、実践した本人が考える「スポーツマンシップ」のカタチとは――。「THE ANSWER」のインタビューに応じ、考えを明かした。

平昌五輪金メダリスト・小平奈緒【写真:松橋晶子】
平昌五輪金メダリスト・小平奈緒【写真:松橋晶子】

今、考えるスポーツの在り方、「誰かに負けたくない」と考えるより本当に大切なこと

 平昌五輪のスピードスケート女子500メートルで金メダルを獲得した小平奈緒(相沢病院)。36秒94という五輪新記録を打ち立て、果たした快挙は日本中に感動を届けた。3度目の五輪で悲願を成就させた瞬間、銀メダルのイ・サンファ(韓国)と健闘を称え合うシーンも脚光を浴びた。あの時、何を想い、動いたのか。そして、実践した本人が考える「スポーツマンシップ」のカタチとは――。「THE ANSWER」のインタビューに応じ、考えを明かした。

【特集】「与えられるものは有限、求めるものは無限」 金メダルの裏にあった“覚悟” / スピードスケート 小平奈緒さんインタビュー(GROWINGへ)

「あの時、お互いに『おめでとう』より『よくやったね』という言葉が出たんです。私たちがお互いに競技に対して、かけてきた時間を理解して、乗り越えてきたものも分かっている。そういった中で、オリンピックという大きな舞台で2人で成し遂げたことに対して『よくやったね』という言葉が出たんじゃないかと思います」

 2月18日、平昌五輪の女子500メートル。36秒94の五輪新記録を打ち立てた。大歓声に沸く会場の江陵オーバル。しかし、喜んでいたのは刹那、小平は次組がスタートに集中できるよう、人差し指を口元に当て、観客に配慮を求めた。そして、続いて登場した五輪連覇中の女王、イ・サンファの奮闘及ばず、小平の金メダルが決まった。

 母国での3連覇を逃したイ・サンファは涙を流していた。その姿を見て、小平は歩み寄った。震える肩を抱き、「私はあなたを誇りに思っている」と伝え、健闘を称え合った。「よくやったね」――。国際大会で10年以上しのぎを削ったライバルであり、親友でもある。一連の行動は「一流のスポーツマンシップ」として世間に広まった。

 競い合う関係性を超えた瞬間、観る者の心を打つ「スポーツマンシップ」。スポーツの一つの醍醐味である。しかし、実践した当の本人は、このフレーズの意味をどう捉えているのか。シンプルに聞いてみた。自身にとって、スポーツマンシップとは何ですか。強く、優しき金メダリストは言葉を選びながら、こう表現した。

「お互い、気持ち良く、自分たちのベストを尽くせる舞台を作り上げるもの、かな」

 勝敗を争う以前に、互いが100%を発揮できるようにしてスタートラインに立つこと。そんな考えが息づいているのだろう。己のタイムだけで、雌雄を決するスピードスケート。0.01秒を競い合う相手の存在についても感謝する。

「相手がいなければ、自分のタイムは伸びづらい。速い選手がいることによって、自分たち自身が工夫をする。もっと速くなるために『あの選手よりも努力しなきゃいけない』『あの選手が頑張っているから私も頑張れる』というところはあるのかな」

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