“6刀流”で活躍、女子ゴルフ6勝の天沼知恵子が3年ぶりツアー出場へ「最後になるかも」
国内女子ゴルフツアー通算6勝で47歳の天沼知恵子(IMPACT A BODY)が、17日開幕のニチレイレディス(千葉・袖ヶ浦CC新袖C)に主催者推薦で出場する。自身にとっては、2019年6月のアース・モンダミンカップ以来のツアー出場で、天沼はTHE ANSWERの取材に対し「レギュラーツアー出場はこれが最後になるかも」と話している。(取材・文=THE ANSWER編集部・柳田 通斉)
17日からニチレイレディス
国内女子ゴルフツアー通算6勝で47歳の天沼知恵子(IMPACT A BODY)が、17日開幕のニチレイレディス(千葉・袖ヶ浦CC新袖C)に主催者推薦で出場する。自身にとっては、2019年6月のアース・モンダミンカップ以来のツアー出場で、天沼はTHE ANSWERの取材に対し「レギュラーツアー出場はこれが最後になるかも」と話している。(取材・文=THE ANSWER編集部・柳田 通斉)
【注目】育成とその先の未来へ 野球少年・少女、保護者や指導者が知りたい現場の今を発信、野球育成解決サイト「First Pitch」はこちら
天沼は中学卒業後にゴルフを始め、21歳で1996年度最終プロテスト合格。00年には賞金ランキング27位で、初のシード権を獲得した。翌01年には初優勝を含めて5勝を飾り、同ランキング3位。06年にも5年ぶりの優勝を飾った。だが、11年のシーズン中に腰痛を発症。「腰椎分離すべり症」と診断され、5時間に及ぶ大手術を受けた。
12年に試合復帰。18年からは、セカンドキャリアとしてコーチ、トレーナーを務め、東京・麻布十番にジムを立ち上げるなど、経営者の顔も持つ。さらにイベントや試合開催のプロデュース、解説業にも携わり、レジェンズツアー(45歳以上が対象)を軸にした自身の競技を含めると、計“6刀流”の生活を送っている。
もっとも、天沼には「JLPGA(日本女子プロゴルフ協会)の中に入って、ゴルフ発展のために貢献したい」との思いがあり、次期の理事選挙(12月予定)への立候補を検討中。理事になれば、協会業務が最優先され、試合出場は難しくなることも把握している。
その中で、約3年ぶりのツアー出場が決定。多忙ながら、5月に出場したレジェンズツアーの太陽生命 元気・長生きカップで12位に入り、最終日は69をマーク。今月9、10日開催の静岡レディースオープンでは8位に入っている。だが、天沼はハイレベルになったツアーの現状も踏まえて語った。
「(ツアーは)コース設定も違いますし、予選通過は簡単ではないです。ただ、大きな腰の手術をして、この年齢になっても、戦っている姿を見ている方に届けたいです。笑顔でプレーしますが、背中を見ていろんなことを感じてほしいです」
会場には、天沼から指導を受けてプロテスト合格を目指す選手たち、スポンサー関係者、ジム「IMPACT A BODY」の利用者、トレーナーらスタッフも応援に駆け付けるという。天沼いわく、「最後になるかもしれない」ツアーの試合で、47歳の今、持てる力を出し尽くす。
■天沼知恵子(あまぬま・ちえこ)
1975年(昭50)4月23日、静岡県御殿場市生まれ。91年、中学卒業と同時に小田急西富士GCに入社し、初心者からゴルフに取り組む。96年にプロテスト合格。00年に賞金ランキング27位で、初のシード権を獲得した。ツアー通算6勝、生涯獲得賞金は2億6045万6645円。165センチ、血液型A。
(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)