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井上尚弥VSドネアは「村田―GGG戦に劣らない」 独占配信するAmazonプライム・ビデオの期待

プライム・ビデオのジャパンカントリーマネージャー児玉隆志氏【写真:荒川祐史】
プライム・ビデオのジャパンカントリーマネージャー児玉隆志氏【写真:荒川祐史】

村田戦の認知率は25%「いかにお客様に気づいていただくか」

 第2弾のミッションは認知率の向上だ。村田戦でこれまでボクシングを観たことがなかった女性会員が視聴したケースも多く、「Amazon プライム・ビデオ」ならではの新規のスポーツファン獲得に手応えを掴んだが、満足感はない。

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「村田選手の試合を観られるという(会員の)認知率はおよそ25%だったと考えています。我々の商材はすべて冷凍食品のようなもの。いつ観てもいいものばかりでしたが、スポーツは瞬間的な生もの。『何時何分、ここに来てください』という領域は扱ったことがなく、オペレーション上の挑戦でした。いかにお客様に気づいていただき、認知率を上げられるか。今までボクシングを観ていなかったライトユーザーで『じゃあ、観てみよう』という人が、それとともに増えるはずです」

 初めてのライブ配信で掴んだ収穫もある。

 すでにスポーツコンテンツで先行していた同社の海外チームの知見をもとに、「一番怖かった」という配信事故がなく、「映像が滑らかに動いていた」という高評価も得られた。ボクシングファンはシニア層も多い。村田―ゴロフキン戦では試合当日のさいたまアリーナに「Amazon プライム・ビデオはどうすれば観られるのか」という問い合わせもあったが、今回は視聴したい人の機会損失を生まないように腐心してきた。

 今後の井上戦中継について、状況次第としながら「もちろん、我々としてはこれからも関わっていきたい」と情熱を燃やす児玉氏。一方で「常に交渉はしています」と言い、ボクシング以外も2~3つのコンテンツが候補になっているという。ユーザーからの分かりやすさを求め、こだわるのは「独占配信」だ。

 村田戦、井上戦は、未来への第1ラウンドに過ぎない。「Amazon プライム」なら、月会費500円で、ショッピングも音楽も雑誌も、そして、スポーツをはじめとした動画も楽しめる――。新時代の生活に、新しい視聴のカタチを、これからも追い求めていく。

■Amazon プライム・ビデオ

 2015年9月に開始した定額制動画配信サービス。会員数は全世界2億人以上。月会費500円、年会費4900円。プライム会員は「プライム・ビデオ」のほか、Eコマースの配送特典、音楽配信などのサービスが利用できる(サービス開始日、会員費は日本のもの)。プライム・ビデオ ジャパンカントリーマネージャーの児玉隆志氏は慶大卒業後、ニューヨーク大でMBAを取得。地上波放送業界、ウォルト・ディズニー・ジャパンなどを経て、2017年10月にアマゾンジャパンに入社。日本における映像コンテンツ製作および買い付けの責任者を務める。公式サイト https://www.amazon.co.jp/PrimeVideo/

前編「スポーツ有料配信で競技は先細り」は本当か 参入したAmazonプライム・ビデオが掲げる使命

(THE ANSWER編集部・神原 英彰 / Hideaki Kanbara)

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