今季好調の36歳藤田さいきの秘密 肉体はまだ20歳、父は「ピークはこれから」と断言
元西武トレーナーと出会って7年、ツアー2位の飛距離
一方で、健氏は7年前、埼玉西武ライオンズの元トレーナー黒岩祐次氏を藤田に紹介。同時に黒岩氏にゴルフをレッスンしていた。
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「トレーナーがゴルフをちゃんと理解していないと、ゴルファーに対して的確なトレーニング指導ができないと分かっていたからです。そして、黒岩さんはメキメキとゴルフの腕を上げて、娘が合宿で打ち込み練習をした後なども、体のケアをしっかりしてくれています。そして、娘は黒岩さんから教わった、歩く時の疲れにくい姿勢を会得しました。それが理想的なアドレスにもつながりました。結果、徐々に状態が上がり、今、娘の体は20歳ぐらいに若返ってきています。今季、ドライバー飛距離(ツアー2位、250.94ヤード)の要因ですが、実は手首を痛めないように7割の力で打っているんです」
その上で、藤田はコツコツと練習を重ねている。他の選手たちよりも遅い14歳でゴルフを始めたことも、「モチベーション維持」につながっていると、健氏は分析する。
「遅くゴルフを始めたので、最初から私は『娘のピークは30歳を過ぎてから』と思っていました。ただ、体の状態もいいし、まだまだ伸び代があるように感じます。優勝のチャンスはあるでしょう」
今季国内メジャー初戦・ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ(茨城GC西C)は、5日に開幕する。北海道での検査を終えた後、健氏は週末に観戦予定。藤田にとって最高のサポーターになりそうだ。
■藤田さいき(ふじた・さいき)
1985年(昭60)11月22日、静岡・沼津市生まれ。国際情報TBC学院高等課程卒。小学校入学前に栃木県内に転居し、14歳でゴルフを始める。11年11月に一般男性と結婚。16年シーズンより、登録名を「藤田幸希」から「藤田さいき」と、ひらがな表記に変更した。ツアー通算5勝。10年には、国内メジャー大会の日本女子プロゴルフ選手権コニカミノルタ杯を制している。168センチ。血液型A。
(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)