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宮里藍の父に救われた不登校少年 引きこもり時代から46kg減、生まれ変わった18年物語

ジュニアの女子選手を指導する藤原健人【写真:本人提供】
ジュニアの女子選手を指導する藤原健人【写真:本人提供】

現在は結婚、一家の主に「宮里道場に入れてくれてありがとう」

 1日1000球以上を打ち込み、年間4、5本はフェアウェーウッドのフェースが割れた。パワーヒッターゆえのことだが、大事なテスト前にケガを負ったこともあった。本番ではさまざまなことを考え、ミスがミスを呼んだ。優氏からは「考えすぎだ」と忠告されていたが、自分を抑えることができなかった。

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 健人はその後、名護市内のゴルフショップで働くようになった。3年後の17年には、大北ゴルフ練習場内でスクールを開校。19年から週3レッスン、週2ショップ勤務のペースになっている。そして、昨年3月には沖縄で生まれ育った女性と結婚。一家の主となった。自身でのプレーが少なくなり、体重は80キロ超になったが、充実した日々を送っている。

「ここに来た時、僕は人が苦手で何もできませんでした。だけど、今は日々、お客さんと接しています。本当に宮里先生、友子さん、練習場の皆さんのおかげで、人生が変わりました。感謝してもしきれません。僕が大変な迷惑をかけてしまった両親には、『宮里道場に入れてくれてありがとう』という思いでいます」

 優氏はコーチとしての健人を見て、「私が伝えてきたことを応用しながらも、分かりやすく教えています。感慨深いですね」。川崎代表も「健人は優しいし、熱心なのでお客さんから人気があるんですよ。うれしいです」と喜んでいる。

 人生にはいろんな形がある。掲げた目標に届かなくても、努力の過程で手に入れたものはある。健人はそれをかみしめ、感謝し、今後も沖縄で生きていく。

■藤原健人(ふじわら・けんと)
 1988年(昭63)7月20日、京都市生まれ。16歳の夏、宮里優氏の元でゴルフを始める。約1年間は引きこもりを経て、練習を再開。ケガを乗り越え、20歳でプロテストを初受験。26歳まで計7度受験も、合格には届かなかった。球筋はドロー。得意クラブは4番アイアン。174センチ、80キロ。血液型A。

(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)

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