NZ代表スターに未来の“桜戦士”候補3人 リーグワン開幕3節で躍動した外国人選手たち
日本ラグビーの構造改革を目指して開幕した「リーグワン」は、コロナ感染、薬物問題と苦難を抱えながらディビジョン1が第3節までを終えた。当節までに予定されていた18試合中8試合が選手などの感染、濃厚接触のために中止。チーム、関係者、ファンも不安を抱えながらの戦いが続くが、試合では日本最高峰の舞台にふさわしいプレーが披露されている。今回はリーグ開幕3節までで存在感を放った、外国人選手のパフォーマンスを振り返る。(文=吉田 宏)
注目度No.1のマッケンジー、東京SGのラグビーに早くも適応
日本ラグビーの構造改革を目指して開幕した「リーグワン」は、コロナ感染、薬物問題と苦難を抱えながらディビジョン1が第3節までを終えた。当節までに予定されていた18試合中8試合が選手などの感染、濃厚接触のために中止。チーム、関係者、ファンも不安を抱えながらの戦いが続くが、試合では日本最高峰の舞台にふさわしいプレーが披露されている。今回はリーグ開幕3節までで存在感を放った、外国人選手のパフォーマンスを振り返る。(文=吉田 宏)
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リーグワンには海外トップクラスの選手も新たに参戦しており、開幕節から早速真価を見せつけ、スタンドを沸かせている。
リーグワンでは選手の出場資格を3つのカテゴリーに分類。日本代表実績があるか、資格を持つ選手をカテゴリーA、将来の代表資格獲得見込みのある選手を同B、そして他国代表経験者を同Cと定めている。ワールドカップ、テストマッチでも活躍してきたレジェンド選手はカテゴリーCに分けられ、1試合のメンバー23人中3人のみ出場可能だ。
その条件の下で、ファンの注目度No.1だったのが、東京サントリーサンゴリアスに入団したニュージーランド代表SO兼FBダミアン・マッケンジーだろう。身長177センチと日本選手に混じっても大きくないが、スピードとフィジカリティを持ち合わせたアタックで、母国はもちろん世界中でファンが多い。プレースキックを蹴る前のニヤリと笑う“ルーティン”がトレードマークだが、その弾けるようなアタックを開幕節から日本のファンに見せつけた。
開幕節の東芝ブレイブルーパス東京戦からFBでの起用が続くマッケンジーだが、2次、3次と攻撃が続くなかで、状況に応じてSOの位置に入りBKラインを操った。デビューから3分のミッドフィールドでの攻撃でSOにポジショニングすると、ラインスピードを加速させる鋭いパスでCTB中村亮土-WTB尾崎晟也と展開して先制トライを演出するなど、東京SGが掲げるアグレッシブな展開ラグビーにも適応。「チームとしていいパフォーマンスができた。展開がすごく速い日本のラグビーを体感できた」とデビュー戦を満足そうに振り返った。
序盤戦で上位争いの注目カードと目されたトヨタヴェルブリッツとの第2節では、さらにギアを1段上げた。開始3分に敵陣での右展開で、SO田村煕が浮かせたキックに駆け込むと、相手タックルを受けながらボールを浮かせて、サポートに突っ込んできたオーストラリア代表NO8ショーン・マクマーンのトライをアシスト。16分にも好タイミングのライン参加からラックを作り、WTB中野将伍のトライの起点となると、27分にはラストパスで尾崎のトライを生み出した。後半5分にはオーストラリア代表CTBサム・ケレビからのオフロードパスに反応しての華麗な初トライももぎ取った。