賞金総額は50億円? 井上尚弥、米関係者の間で参戦が噂される「WBSS」とは
実現の可能性は低いVSネリ…米記者「マクドネルを標的にしたのは賢明」
ただ、井上対ネリに関しては、サンガリア記者も「日本の事情を考えればもう現実的ではないのかもしれない」と付け加えている。その言葉通り、悪行を繰り返したネリにはすでに日本での活動停止処分が科せられた。“2度とチャンスを与えるべきではない”という声も多く、海外でも井上対ネリ戦が実現する可能性は低いはずだ。
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「井上がマクドネルをターゲットにしたのは賢明な動きだ。この試合でイギリスのファンの目に止まり、その後にバーネット、テテといったイギリスに拠点を置く他のバンタム級王者たちとの対戦に繋げられる。バーネット、テテはどちらもマクドネルと同じくエディ・ハーン・プロモーターの傘下選手。ハーンはこれまで世界中のどんなプロモーターとも協力し合うことを厭わない姿勢を示してきた」
UCN.comのショーン・ナム記者のそんな言葉が示す通り、マクドネル対井上はさらなるビッグファイトへの伏線と見る向きもある。井上がバンタム級初戦で力を改めて証明し、ハーンが率いるマッチルーム・ボクシングとの間に強いパイプができれば、その後の統一戦挙行は比較的容易になる。ボクシング界では全盛期の人気者同士の対戦は難しいが、バーネット、テテはどちらもスーパースターと呼べるレベルの選手ではないのも今後のマッチメイクにはむしろ好材料。井上がWBA正規王者になったあと、他の王者との統一戦が意外にスムーズに実現しても驚くべきではない。
また、業界内に多くのコネクションを持つナム記者は、昨年よりスタートしたビッグイベントに井上が参戦してくる可能性にも目を向けている。
「第1回はクルーザー、スーパーミドル級で開催されたワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)は、第2回ではバンタム級での挙行を考慮しているという。それが実現し、井上が参戦となれば、世界的なスターになる絶好機になる。もっとも、日本のプロモーター、マネージャーはスター選手を国内で戦わせることを好むだけに、井上陣営がWBSSにどれだけ興味を持っているかはわからないが」