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井上尚弥、米記者が見る初挑戦の価値「圧勝ならマニアだけじゃなく世界中が注目する」

日本ボクシング界の至宝、井上尚弥(大橋)が5月25日に東京・大田区総合体育館でWBA世界バンタム級正規王者ジェイミー・マクドネル(英国)に挑むことがすでに発表されている。WBO世界ライトフライ級、スーパーフライ級を制した23歳が、15戦目にして3階級制覇に挑戦。WBA世界ミドル級王者・村田諒太(帝拳)の初防衛戦と並び、日本では2018年上半期のハイライトと呼べるファイトと言って良い。

井上尚弥【写真:Getty Images】
井上尚弥【写真:Getty Images】

モンスターは本当にマクドネルに勝てるのか、本場の米関係者を直撃

 日本ボクシング界の至宝、井上尚弥(大橋)が5月25日に東京・大田区総合体育館でWBA世界バンタム級正規王者ジェイミー・マクドネル(英国)に挑むことがすでに発表されている。WBO世界ライトフライ級、スーパーフライ級を制した23歳が、15戦目にして3階級制覇に挑戦。WBA世界ミドル級王者・村田諒太(帝拳)の初防衛戦と並び、日本では2018年上半期のハイライトと呼べるファイトと言って良い。

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 29勝(13KO)2敗1分1無効試合という戦績を積み上げてきた31歳のマクドネル。ほとんどの試合をイギリスで開催してきたが、2015年には亀田和毅との2連戦でアメリカのリングにも登場した。際どい判定ながら2連勝を飾った亀田戦はどちらも地上波CBSで生放送されたため、ボクシングの本場でも知名度は少なからずある。そんなマクドネルと井上の対戦を、アメリカのボクシングメディアはどう見ているのか。

「マクドネルは華々しいとはとても言えない選手だが、サイズと粘り強さは証明されている。井上がこれまでに対した中でも最高級のファイターだろう。統一戦の話が具体化しなかったことを始め、スーパーフライ級での実績は満足できるとは言えなかった。そんな後で、バンタム級ではいきなりマクドネルを選んだことで、井上は新階級ではより厳しい路線を歩むと表明したように思える」

 UCN.comのショーン・ナム記者の言葉からもわかる通り、マクドネルの底力は米メディアの間でも一定の評価はされている。パワー、スキルに特筆すべきものはなく、ボクシング熱が盛り上がるイギリスにおいて“スター”と呼べる選手ではないが、WBA王座6度防衛という実績は軽視できない。何より、特筆すべきは身長178センチ、リーチ183センチというバンタム級としては並外れたその体格だ。

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杉浦 大介

1975年、東京都生まれ。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、ボクシング、MLB、NBAなどを題材に執筆活動を行う。主な著書に「日本人投手黄金時代 メジャーリーグにおける真の評価」(KKベストセラーズ)、「イチローがいた幸せ」(悟空出版)。

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