51歳でツアー初V飾った苦労人プロの想い「シニアでピークが来た。諦めなくて良かった」
危機感を抱きながら広がる夢「全米シニアに出たい」
しぶとく続けてきたツアープロ人生。「ゴルフをやめたいと思ったことは?」と聞くと、森田は「それはないです」と即答し、こう続けた。
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「嫌になっても、ゴルフしかやっていないからやり続けるしかない。それに、『あきらめたら終わり』という思いでやってきて、自分のピークがシニアだったという感じです。あきらめなくて良かったですし、フィリピンツアーも含めて、この歳になって挑戦し続けられる自分は幸せ者。これまで結果を出せない中、応援してくれた全ての方々に感謝していますし、それがなければ今回の優勝もありませんでした。その恩返しの思いも込めて、もう一花、二花を咲かせられるように精進します」
今後の具体的な目標は、全米シニアなどの海外メジャー大会出場権を得ることだ。
「年間賞金ランク10位以内(現在11位)に入れば、希望者2~4人に出場資格が与えられるので、チャンスが回ってくるかもしれません。そのためにも、早くもう1勝したいです。シーズン終了後の(男子、シニア、女子ツアーの代表選手が出場する)3ツアーズ選手権にも出てみたいです」
遅咲きゴルファー森田徹。この先にもピークがあると信じて、あきらめず、しぶとく歩んでいく。
■森田徹(もりた・とおる)
1969年(昭44)12月17日、千葉・成田市生まれ。成田高卒。27歳でプロテストに合格し、チャレンジ(下部)ツアーでは06年に賞金ランク4位に入っている。かつてはショット頼りのプレーだったが、戦いを重ねる中で「ミスをしても耐えてパーを取るゴルフ」が得意になったという。シニア転向2年目の今年はツアーを転戦しながら、「千葉チャンピオンシップシニア」と題したプロアマの大会を3度開催。試合への出場機会に恵まれないプロに競技の場を与え、アマにはプロと回れる機会になり、好評を得ている。168センチ、65キロ。血液型B。
(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)