[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

川口能活×中村俊輔vol.4 今、考える“引き際”「いらないと言われるまで現役で」

「炎の守護神」と呼ばれた希代の名GK川口能活(SC相模原)と日本サッカーが誇る天才ファンタジスタ・中村俊輔(ジュビロ磐田)。横浜マリノス(現横浜F・マリノス)で共闘し、長く支えた日本代表でも揃ってW杯に出場した2人の豪華対談が「THE ANSWER」で初めて実現し、4回にわたって互いのサッカー人生について語り尽くした。

日本サッカーが誇る天才ファンタジスタ・中村俊輔(左)と希代の名GK川口能活(右)【写真:RYUGO SAITO】
日本サッカーが誇る天才ファンタジスタ・中村俊輔(左)と希代の名GK川口能活(右)【写真:RYUGO SAITO】

【レジェンド対談最終回】今季43歳の川口と40歳の中村が思う“サッカー人生の終着点”

「炎の守護神」と呼ばれた希代の名GK川口能活(SC相模原)と日本サッカーが誇る天才ファンタジスタ・中村俊輔(ジュビロ磐田)。横浜マリノス(現横浜F・マリノス)で共闘し、長く支えた日本代表でも揃ってW杯に出場した2人の豪華対談が「THE ANSWER」で初めて実現し、4回にわたって互いのサッカー人生について語り尽くした。

【第1回】川口能活×中村俊輔が初対談 「天狗」になった“あの時代”から学んだこと
【第2回】川口能活×中村俊輔vol.2 能活が俊輔に感じた高校時代の覚悟「だから今の俊がある」
【第3回】川口能活×中村俊輔vol.3 ありすぎて難航? 2人が選ぶ「互いのプレーベスト3」

 最終回となる「レジェンド対談第4回」は、長年のサッカー人生を振り返ながら、実際にボールを追いかける少年たちにメッセージを送り、最後はキャリアの引き際に対する考えを交わした。今季、川口は43歳、中村は40歳を迎えるが、いつまで現役を貫くのか。大ベテランとなった2人が描く“終着点”とは――。

――2人とも子供の頃から恵まれた環境でプレーを続けてきたと思います。でも、自分で環境を選べない子供たちもたくさんいます。彼らに言葉をかけるとしたら?

中村「僕自身はあまり強くないチームに入るのは大丈夫なんです。むしろ、強いチームにポンっと入って自分を出すほうが難しい。結局は、どうすれば自分が生きるか、どうしたらチームが勝つかを考えてプレーを続ければいい。例えば、顔を上げてパスを出そうとする。チームのレベルが下がると、ここで『えっ! 何であそこに誰もいないの!?』というシーンの連続。でも、延々と続いたらパサーの僕も試合のなかで死んでしまう。ここからいい結果に導くには、仲間とどうコミュニケーションをとり、どうやってうまくコントロールをしていくかが大事。

 あえて何も声を出さず、自分がベストと思う場所にパスを出す。誰も反応しなければ、このワンプレーは僕のパスミスになる。でも、決して『おまえ、そっちへ動けよ! 走れよ!』と声を荒げない。言われるほうも人間だから、言い方が悪ければもっともな内容だったとしても『は?』となって、コミュニケーションはうまくいかない。でも、練習後や風呂場とか、お互いが落ち着いているところで『悪い悪い、今のオレのミスだけど、こういう感じの展開も狙っといてよ』と伝えると、うまくいったりする。僕も小学生時代は思い通りに動かない仲間のユニフォームを引っ張ったり、味方にきつく言ったりもしたけど(笑)

 今はそういう細かいことをコツコツと積み重ねています。仲間にいいプレーもしてもらい、結果、自分も輝く、というのが好きなんです」

1 2 3 4 5

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
ABEMA Jleague
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集