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「創価大と聞いて一番心配されるのは…」 競争激化の大学駅伝、監督が明かす新興校のスカウト事情

強豪校にも負けないトップレベルの環境

――子供の進路に不安を感じて、親が介入してくるケースはありませんか。

「創価大と聞いて、親御さんが一番心配するのは、大学に入学したら創価学会に入信しないといけないんじゃないか、ということです。これは、よく言われることで、まだまだうちの説明が足りていないんだなと思いますね。

 創価大は、一般学生の入学に際して本人の宗教を確認していませんし、宗教教育も行っていません。よって、スポーツにおいても同様に信仰の有無を問うことはありません。最初はそういうことを知らずに進学に渋い表情をする親御さんが、宗教と関係ないと分かると入学に理解をしてくれたり、最初は可能性がないと思っていた高校生もうちでやりたいと言ってくれるようになります」

 創価大は指導面はもちろん、環境も充実している。

 昨年完成したばかりの寮は2人部屋だが、広く、まるで海外の学生寮のようだ。トレーニングルームには低酸素トレーニングルーム、高酸素ルームがあり、食堂は広く、そこで調理・提供されている料理は、視察に来る高校生などにも評判がすこぶる良い。今の高校生は大学のブランドよりも競技する上での環境面を重視する傾向にあり、そういう部分で創価大は強豪校にも負けないトップレベルの魅力を持っている。

(佐藤 俊 / Shun Sato)

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榎木 和貴

創価大 陸上競技部 駅伝部監督 
1974年6月7日生まれ、宮崎県出身。現役時代は箱根駅伝で史上7人目となる4年連続区間賞獲得など、中央大の主力として活躍。3年時の96年大会では4区を走り、32年ぶり14回目の総合優勝に貢献した。卒業後は旭化成に進み、2000年の別府大分毎日マラソンでは2時間10分44秒で優勝。その後は負傷にも苦しみながら沖電気、トヨタ紡織で指導者としての実績も積み上げると、19年に創価大駅伝部の監督に就任した。21年の箱根駅伝で往路優勝、総合2位とチームを過去最高成績へと押し上げる。今季も出雲駅伝2位、全日本大学駅伝6位と上位争いを演じている。

佐藤 俊

1963年生まれ。青山学院大学経営学部を卒業後、出版社勤務を経て1993年にフリーランスとして独立。W杯や五輪を現地取材するなどサッカーを中心に追いながら、大学駅伝などの陸上競技や卓球、伝統芸能まで幅広く執筆する。『箱根0区を駆ける者たち』(幻冬舎)、『学ぶ人 宮本恒靖』(文藝春秋)、『越境フットボーラー』(角川書店)、『箱根奪取』(集英社)など著書多数。2019年からは自ら本格的にマラソンを始め、記録更新を追い求めている。

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