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結果を求めたがる親たち 東京の保育園がスポーツで育てたい、子どもの「本物の意欲」

保育業界の現状、未来について語った菊地氏【写真:編集部】
保育業界の現状、未来について語った菊地氏【写真:編集部】

4人がプロジェクトを通して子どもたちの未来に持つ願い

伊藤「走り方でいえば、速くなるために学んでほしい部分は、あまり距離に影響されないですね。例えば、小学生が全力疾走する時、トップスピードになるのが20メートルくらい。あとは少しずつ落ちていく。大人になると60~80メートルくらいでトップスピードになるけど、子どもであれば10~20メートルの部分で高い速度を出せれば、タイムは上がるということ。そのために重要なことが何かを抽出していけば、小さなスペースでもできることはたくさんあります」

菊地「今回、やってくださっている先生たちは本当に凄いですね。毎回違う会場で、どんな環境でもやってくれる。こういう場所じゃなければできないということが一切ない。一流の選手ならではと思います」

――プロジェクトを通して、子どもがどんな学びを得て、どんな大人になってほしいと思われますか。

菊地「保育園は卒園したら交流が取りづらいんです。うちでは『6年生を祝う会』と『20歳を祝う会』をやっていて集まる機会がありますが、どうしても全員は集まれない。関係が切れてしまうので、どんな小学生、中学生になっているか、どう成長していってるか見えず、保育園が責任を持っていない。なので、スポーツで描いた夢がどういう風になっているか、このプロジェクトで知り、保育園で得たことが将来につながっていると確証を得られるような気がします」

古澤「私はまず、小学校でリレーの選手になってもらいたいですね。保育士も運動会に顔を出すので、卒園した子がリレーの選手で、しかもアンカーにいると、自慢できるかな。最終的には6年生や20歳のお祝いの時に子どもたちの夢が続いているか、変わっていても自分の芯を持ち続けて生きているか。そういうものを感じられる園作りをしていきたい。卒園しておしまいではなく、いつでも帰って来られる場所を作りながら、卒園した後の夢を確認できる関係でいたいですね」

伊藤「僕らはきっかけや、普段できない体験を提供する立場。そうなった時により多くの人、子ども、大人の心に刺さるようにいろいろプログラムを考えています。その中で、考えが刺さらない人もいるし、強烈に刺さる人もいる。全ての人を対象にする人は難しいですが、それで何か感じてくれる人がいたら、今後その経験をもとに道を切り開いてくれたら嬉しいです」

丸山「スポーツは究極的に言うと、やらなくたっていいもの。人間はお腹が減るから食べるし、眠いから寝る。その中でスポーツをやるのは、何かしら根源的な欲求を満たしているはず。それが野球のタイミングもあれば、サッカー、カバディのタイミングもある。それは競技そのものより、本質的には競技に含まれる何かの要素がやりたかったんじゃないかということを理解したい。

 走り方であれば、正しい走り方をすれば絶対に速くなる。正しい努力をすれば成果につながり、何でも達成できるんじゃないかという自信につながっていく。そうやってスポーツ構造から身につけたことが、例えば公認会計士を目指そうという時に生きるかもしれない。スポーツは生きていく上であらゆる世界で成果を出せる力が身につけられるので、それを体験してもらいたいです」

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