「ゴルフはお金がかかる」を覆す歩み 女子ゴルフ界話題の双子姉妹を育てた父の方針
父願う…毎朝復唱した「岩井家4つの教えを大事に」
2人はステップ・アップ・ツアーで優勝を飾るなど、早くも結果を残しているが、雄士さんは今こそ、幼少期から伝えてきた「教え」を大事にしてほしいと願っている。以下の4つだ。
<1>「困っている人がいたら助ける」
<2>「独りぼっちの子がいたら仲間に入れる」
<3>「やられて嫌なことはしない」
<4>「女の子と小さい子に優しくする」
「小学校時代は毎朝、支度をしながら、『明愛、1つ目~』『千怜、2つ目~』『光太、3つ目~』と振って、言わせていました。4つ目はランダムに当てていました(笑)。子供たちが楽しく学校生活をするための教えでしたが、ゴルファーの前に人として立派であって欲しいので、この4つの『教え』を大事にし続けてほしいです」(雄士さん)
かつて、宮里藍の父・優さんは「人格を高めるために子供たちにゴルフをさせた」と言い、聖志、優作、藍の3兄妹は、砂浜や赤土グラウンドでの練習を楽しみ、人としても成長した。それに通じる「岩井ツインズ」の歩み。彼女たちの存在がさらに大きくなれば、「お金がかかるからゴルフは子供にさせられない」という概念も変わっていく……。そんな気がする。
〇岩井明愛、千怜(いわい・あきえ、ちさと)2002年7月5日、埼玉・川越市で生まれ、3歳の時に川島町に転居。千怜は中学で、明愛は高校で個人の全国優勝を経験。国内女子ツアーでは、明愛が昨年の日本女子オープン14位、今年5月のパナソニック・オープン3位でベストアマを獲得。プロテスト合格後、千怜はステップ・アップ・ツアーのカストロールレディース(9月3日最終日)で優勝。明愛は次戦の山陽新聞レディースカップ(同19日最終日)で優勝。姉の身長は161センチ、妹は162センチ。弟の光太は埼玉栄高2年で1年時には、日本オープンに出場(予選落ち)。
(THE ANSWER編集部・柳田 通斉 / Michinari Yanagida)