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「卓球が好きな気持ちを忘れないで」 水谷隼が高校生の“夏の向こう”にエール

参加した高校生「授業を卓球とこれからの人生に生かしたい」

――卓球人生で一番大切にしていることは何ですか?

「僕は卓球人生もそうだし、生き様としても信念を凄く大切にしている。人はみんな自分の中に信念があると思う。具体的には言えないけど、僕も卓球に対してこれだけは譲れないという信念がある。小学生の頃から、その信念を忘れないで生きている。たとえ、それを守るがゆえに人に怒られることになっても守り通すという信念だけは持ってやってきています」

――コロナウイルスにより、目標にしていた大切な大会がなくなってしまい、どう切り替えていいか分かりません。

「僕も五輪が延期になり、もしかしたら中止になるかもしれない。その気持ちは凄く分かります。ただ、皆さんは試合で勝つことももちろんだけど、卓球が好きだからやっていると思うんです。インターハイがなくなったとしても、卓球が好きな気持ちを忘れないでほしいし、卓球は試合がたくさん行われるから、これからの大会のために頑張ってほしいと思います」

 質問はサーブ、カウンターのコツなどのテクニックから、スポーツ関係の仕事に就くための進路相談など、多岐に渡った。こうして色濃く充実した1時間。最後に参加者を代表し、1人の生徒が挨拶した。

「私は部活動が制限され、インターハイなどの多くの大会が中止になる中、モチベーションをどう保つか考えていました。水谷選手が言った、練習量ではなく質を高め、自分に必要な技術を高めていること、世界のトップになれる選手は覚悟が違うということ。これらのことを卓球とこれからの人生に生かしてレベルアップしていきたいと思いました。

 水谷選手も五輪が延期となり、私たちと比べ物にならないほどの苦しい思いをしていると思います。そのような状況でも私たちを励まし、勇気づけていただきました。本当に貴重な時間をありがとうございました。私も水谷選手のような人を勇気づけられる人間性を持った卓球選手になりたいです。水谷選手が東京五輪で日の丸を背負って活躍する姿を願っています」

 気持ちのこもった言葉に目を細め、聞いていた水谷。「明日へのエール」として「高校時代を振り返ると、人生で本当に一番楽しかった。これから高校生活が続く人もいるし、卒業して進学する人、就職する人いると思うけど、高校時代で得た経験を生かして頑張っていってほしいと思います」と言葉を返し、「皆さん、頑張ってください!」と背中を押した。

 授業後の取材では、1年延期になった東京五輪について「自分のパフォーマンスが落ちるとは思っていないし、モチベーションは高い。たとえ、(さらに)もう1年延期になったとしてもやっていきたいと思っています」と宣言した。水谷も高校生から送られたエールに応えるべく、母国開催のオリンピックという大舞台へ向け、さらなる成長を求めていく。

■オンラインエール授業 「インハイ.tv」と全国高体連がインターハイ全30競技の部活生に向けた「明日へのエールプロジェクト」の一環。アスリート、指導者らが高校生の「いまとこれから」をオンラインで話し合う。今後はレスリング・高谷惣亮らも登場する。授業は「インハイ.tv」で全国生配信され、誰でも視聴できる。

(THE ANSWER編集部)

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