10代で大金を獲得する新人女子ゴルファー 優勝しても、忘れてはいけない「謙虚さ」
北田が「開幕前から注目していた」、尾関の長所とは
川崎は8月末に開催されたステップ・アップ・ツアーの山陰ご縁むす美レディースで優勝。その自信を胸に日本女子プロ選手権コニカミノルタ杯を制した。ツアー初優勝がメジャー制覇。「新星登場」を印象づけた。
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「私も『また出てきたか』と思いました。彼女は画面を通しても自信を持ってプレーしていることが分かりましたし、見ていて面白かったです。やはり、ステップ・アップ・ツアーで優勝したことは大きかったですね。私も彼女と同じで、プロテストで一発合格はしたものの、QTはダメで『試合に出られないのは、プロじゃない』と思いながら、日々練習をしていました。
そんな中で一つの優勝を手にした自信で、その後、ツアーでも頑張れてシードも獲れました。自分のゴルフ人生を振り返っても大きな1勝でしたが、川崎さんはメジャー優勝で3年シードも手にしました。これで焦りはなくなったと思うので、長く活躍できるようにじっくりと心・技・体を高めてほしいです」
尾関は川崎の優勝に刺激を受け、「次は私」の思いを胸に住友生命Vitalityレディス 東海クラシックでプレー。同じ最終日最終組の吉田優利に競り勝った。6月の宮里藍サントリーレディスで初めて最終日最終組を経験した際は8位に終わり、「次に優勝争いした時は勝ちたい」と宣言。有言実行でつかんだ初優勝だった。
祖父、父、姉がティーチングプロのゴルフ一家で育ち、最終プロテストはトップ合格。一方で、「忘れものが多いんです」とノンビリ口調で話すなど、愛らしさも話題になっている。北田はこう明かした。
「1度、優勝争いをした経験が生かされて、『絶対に勝つ』という思いが他の選手より上回っていた結果と言えるでしょう。こういう時は、自分の実力以上のものが発揮されることがあります。ただ、私は彼女のことを開幕前から注目していました。『しっかり捻転して、上げて降ろす』というシンプルなスイングが身についていているからです。
これが一番理に適い、今のクラブに合っています。コースマネジメントに関しても、お父様たちから本番で身になるアドバイスを得られていると思います。やはり、ゴルファーも生まれ育った環境は大事です。彼女はキャラクターもいいですし、成長が楽しみです」