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女子選手に求められる月経管理「本当の良い練習は生理後1週~10日だけ」―三宅宏実の意見

今、指導をするチームでは、選手とも話し合いながら試行錯誤していると話す三宅さん【写真:松橋晶子】
今、指導をするチームでは、選手とも話し合いながら試行錯誤していると話す三宅さん【写真:松橋晶子】

指導者として考える女性アスリートのコンディショニング

「生理による不調といっても、生理前独特のむくみや腰の張り、ちょっとしたことでイライラするぐらいです。また、生理のサイクルも精神的な疲労が溜まったときに少し遅れるぐらいで、必ず毎月きていました。生理に対しても、特にネガティブな思い出はありません。

 私は生理前は食欲も湧いて、水分もすごく摂りたくなり、体重がものすごく増えるんですね。逆に生理がくると、体重が落ちる。ですから選手時代はむしろ、老廃物が出てやっと痩せられる! いっぱい食べられてラッキー! などと思っていました(笑)」

 体調の波はあったものの、重い月経トラブルがなかった分、練習や試合でも、生理を調子の良しあしの言い訳にしたくない、と考えていた。

「父は体調に無理のない範囲で練習をやりなさい、と言ってくれましたが、私自身はどんな日であっても、その日の100%の力で練習を積む、というタイプでした。生理と試合がぶつかる日は普通にあります。だからこそ、どんな状況でも、それを言い訳にしたくなかったんです」

 しかし、選手たちには自分流を押し付ける考えはない。指導者としては、選手が力を発揮できる、伸ばせる環境作りが第一。選手とも話し合いながら、月経にどう対処していくかを考えている。

「今と私の時代では、スポーツの現場での生理の考え方もかなり変わっていると思います。ただ、試合に合わせて生理の日をコントロールしたり、生理の影響を考えて練習したりする選手は、まだまだ少ないんじゃないかな。ピルを使用する選手も、私の知る限りでは一人ぐらい。対策といっても、多くの方は痛みを痛み止めで散らす、という感じだと思います。

 今、指導をするチームでは、例えば生理痛が重い日は、本人や監督と相談しながら、負荷をかけすぎない内容にしたり、挙げる重量を下げたりと、試行錯誤しながらやっています。何しろ私もガンガンやってきたタイプなので」

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長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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