「私は周りに頼って好きなバレーをやっている」 結婚・出産、35歳で初五輪…再び日本代表へ「行こう」決断の理由――バレー・岩崎こよみ
自らが正解にしてきた選択「本当にチャレンジして良かった」
32歳だった2021年5月に出産。1年前には離れ離れになる際に、しがみついて泣いていた愛息も4歳に。「最近は『何回寝たら、ママ1回帰ってくるよ』と言うと、指折り数えて待っていてくれる」と成長し、「嬉しい気持ちと寂しい気持ち」と優しい母の笑顔を覗かせる。
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そんな日本が誇るママセッターは「公の場に出させてもらうことが多いので、『私は周りに頼って好きなバレーボールをやっています、人に頼りまくっています』ということをどんどん発信していきたい」と思いを明かす。日本代表は長期の遠征や合宿がつきもの。周囲のサポートがあって、日本代表として戦うことができる。
これまで結婚、出産など女性としてのターニングポイントを通ってきた。岩崎が出産したのは結婚から8年後。キャリアか女性としての人生か――。悩んで迷って進んだ道を自らが正解にしてきた。
「20代後半から30代前半は仕事も面白くなってくる時期であり、結婚や出産の適齢期でもあって、その2つを天秤にかける時があると思う。出産をして復帰するのは勇気のいることだったんですよ……。でも勇気を出して一歩踏み出したらバレーボールが楽しくなったり、今まで出たこともないオリンピックに出たり、すごい世界が待っていた。本当にチャレンジして良かったと思う」
日本代表は6月4日に開幕したネーションズリーグ(VNL)でカナダ、香港、千葉と転戦し、9月にはフィリピンで世界選手権が控える。岩崎はVNLカナダ大会のメンバーからは漏れたが、挑戦は続く。
夫、両親、保育園の先生……。多くの支えを受けて今もコートに立っている。「(バレーボールは)できる限りやりたいなって」。人生の岐路に立つ女性たちへもメッセージを送ってくれた。「どっちかを諦めるのではなくて、まずはどっちもできる可能性を探してみてほしい」。強く優しいその両手で、また想像を超える未来を見つけにいく。
(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)

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