[THE ANSWER] スポーツ文化・育成&総合ニュースサイト

バスケ日本戦で奮闘した子連れの35歳 1歳娘の育児は現役にマイナスじゃない「彼女がいるから…」

女子バスケットボール日本代表と20日から2日間の国際強化試合(北海道・北海きたえーる)で対戦したオーストラリア代表には、1歳7か月の子どもを連れて戦った35歳のママ選手がいた。五輪に2度出場したカイラ・ジョージは、取材エリアにも愛娘を抱えて登場。日本ではあまり普及していない養子縁組で授かった命だった。THE ANSWERの取材に対し、母親業がプレーにもたらす影響を語ってくれた。(取材・文=THE ANSWER編集部・鉾久 真大)

日本代表の馬瓜エブリン(左)をガードする豪州代表のカイラ・ジョージ【写真:Getty Images】
日本代表の馬瓜エブリン(左)をガードする豪州代表のカイラ・ジョージ【写真:Getty Images】

三井不動産カップ2024

 女子バスケットボール日本代表と20日から2日間の国際強化試合(北海道・北海きたえーる)で対戦したオーストラリア代表には、1歳7か月の子どもを連れて戦った35歳のママ選手がいた。五輪に2度出場したカイラ・ジョージは、取材エリアにも愛娘を抱えて登場。日本ではあまり普及していない養子縁組で授かった命だった。THE ANSWERの取材に対し、母親業がプレーにもたらす影響を語ってくれた。(取材・文=THE ANSWER編集部・鉾久 真大)

 日本ではなかなか見かけない光景がコートサイドに広がっていた。21日の試合後の表彰式。13得点を挙げたばかりのジョージは、1歳7か月のパールちゃんをあやしながらベンチに座っていた。次々と近寄ってくる他の選手とハイタッチし、楽しそうに笑う女の子。まるでチームの一員かのように馴染んでいた。

「母になるのは素晴らしいこと。パールのおかげで人生の視野が広がっているの」。ジョージは笑っていた。母国開催の2022年ワールドカップで銅メダル獲得に貢献した9日間後、まだ日本ではあまり普及していない養子縁組で母になった。23年にはWNBAのラスベガス・エイシズで優勝。「サイドラインに彼女がいるのが大好き」。母娘での海外遠征はいつものこと。歓喜の瞬間は愛娘もそばで見守っていた。

 次の食事やオムツ替え。ママは忙しい。しかし、これがプレーに好影響を与えた。「アスリートはよく考え過ぎてしまうもの。でも、彼女がいるから彼女のことだけ心配して、バスケの試合のことは考え過ぎなくて済む。それは私にとって良いことなの。それに彼女がベンチで応援してくれるのを見ると嬉しくなるしね」。長女を抱っこしながら話す目尻のシワには幸せが溢れていた。

 パリ五輪も代表入りなら3大会連続出場。日本戦では193センチの長身で激しくブロックすれば、果敢なドライブでリングを襲った。体を張った気迫の源は言うまでもない。「国を背負って戦うところをパールが見ているのを想像すると、本当に特別なことね」。日本でもママアスリートが増えてきたが、多いとは言えない。汗をかき、小さな手を握る豪州選手の姿が一つの選択肢を示していた。

(THE ANSWER編集部・鉾久 真大 / Masahiro Muku)

1 2
W-ANS ACADEMY
ポカリスエット ゼリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
DAZN
ABEMA
スマートコーチは、専門コーチとネットでつながり、動画の送りあいで上達を目指す新しい形のオンラインレッスンプラットフォーム
THE ANSWER的「国際女性ウィーク」
N-FADP
#青春のアザーカット
One Rugby関連記事へ
THE ANSWER 取材記者・WEBアシスタント募集