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仕事の合間にできる効果的トレは「空気イス」 10秒でできるオススメ方法4種類を紹介

使われていない筋肉を目覚めさせてくれるアイソメトリック・トレーニング

 肘を曲げるときは主に力こぶにあたる筋肉・上腕二頭筋が縮みながら力を発揮します(コンセントリック・トレーニング)。逆に肘を伸ばすときは、力こぶの筋肉が伸びながら力を発揮します(エキセントリック・トレーニング)。多くの方がイメージする筋トレは、このように筋肉を縮める・伸ばすをくり返すことで、筋肉に負荷を与えています。

 そして、肘を一定の角度に曲げたまま、腕立て伏せの姿勢で静止すると、力こぶの筋肉は筋肉の長さを変えずに力を発揮します。これがアイソメトリック・トレーニングです。

 このトレーニングでは筋肉を伸び縮みさせないことで、うっ血状態にします。すると脳が緊急事態と勘違いし、慌てて成長ホルモンを分泌するのです。

 しかも、アイソメトリック・トレーニングは、使われていない筋肉を目覚めさせてくれます。

 普段、私たちの体は最大筋力の60~70%で活動していると言われています。つまり、筋肉のなかには休眠中の部分もあるということ。危機的な状況で発揮される「火事場のバカ力」は、この休眠中の筋肉が稼働したことによるものです。アイソメトリック・トレーニングを行うと、この眠っている筋肉にスイッチを入れることができ、くまなく刺激できるのです。

 私たちトレーナーは筋トレの最後に、このアイソメトリック・トレーニングを組み合わせます。例えば、プッシュアップで限界ギリギリまで追い込んだ後、最後に肘を曲げたまま腕立て伏せの姿勢でキープする、という具合です。すると、プッシュアップで追い込み切れなかった筋肉が働き始め、狙った部位をあますところなくトレーニングできます。

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中野ジェームズ修一

スポーツトレーナー

1971年、長野県生まれ。フィジカルトレーナー。米国スポーツ医学会認定運動生理学士(ACSM/EP-C)。日本では数少ないメンタルとフィジカルの両面を指導できるトレーナー。「理論的かつ結果を出すトレーナー」として、卓球・福原愛、バドミントン・藤井瑞希らの現役時代を支えたほか、プロランナー神野大地、トランポリン競技選手など、多くのトップアスリートから信頼を集める。2014年以降、青山学院大駅伝チームのフィジカル強化指導を担当。東京・神楽坂に自身が技術責任者を務める会員制パーソナルトレーニング施設「CLUB100」がある。主な著書に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(サンマーク出版)、『青トレ 青学駅伝チームのコアトレーニング&ストレッチ』(徳間書店)、『医師に「運動しなさい」と言われたら最初に読む本』(日経BP)などベストセラー多数。

長島 恭子

編集・ライター。サッカー専門誌を経てフリーランスに。インタビュー記事、健康・ダイエット・トレーニング記事を軸に雑誌、書籍、会員誌で編集・執筆を行う。担当書籍に『世界一やせる走り方』『世界一伸びるストレッチ』(中野ジェームズ修一著)など。

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