シュワちゃんは「最強です」 “賢い努力”で時代の先にいた「アーノルド」という神
ボディビルをやればやるほど追いつけないと痛感させられるアーノルド
今、当時のアーノルドを「ちょっと足が細いよね」と評するビルダーの方もいます。確かに、当時のアーノルドが今の大会に出て、今の傾向で審査されたら負けると思います。でも、バランスは素晴らしくいいし、間違いなく「カッコいい」。そう考えると、「異様と感じるまでにデカい筋肉はいらないんじゃないか?」とも思います。もしかしたら、当時のアーノルドが出場したら、審査員の目が覚めて、優勝してしまうかもしれません(笑)。
確かにアーノルドは、ボディビルダーとして成功するあらゆる肉体的な才能を有し、「なるべくしてなったレジェンド」です。しかし、同時に「パンピングアイアン」や本などで彼のことを知るほど、大変な、そしてアーノルドの言葉でいう“賢い努力”(正しい方策、というニュアンスでしょうか)をし、凄まじい情熱を持って、自分の道を切り開いてきた結果なのだと感じます。
私はアーノルドに憧れ、彼のようになりたくて筋トレを始めました。しかし、ボディビルをやればやるほど彼のすごさを知り、絶対に追いつけないと痛感。今では「私には私の幸せがあるかな」と思い(笑)、自分にしか作れない肉体(自分なりの肉体美)と、自分にしかできない生き方を追求しています。
(長島 恭子 / Kyoko Nagashima)