市民大会シーズン到来 初マラソン挑戦1か月前までに30km走をすべき“3つのワケ”
忙しい大人向けの健康術を指南する「THE ANSWER」の連載「30代からでも変われる! 中野式カラダ改造計画」。多くのアスリートを手掛けるフィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一氏がビジネスパーソン向けの健康増進や体作りのアドバイスを送る。
連載「30代からでも変われる! 中野式カラダ改造計画」
忙しい大人向けの健康術を指南する「THE ANSWER」の連載「30代からでも変われる! 中野式カラダ改造計画」。多くのアスリートを手掛けるフィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一氏がビジネスパーソン向けの健康増進や体作りのアドバイスを送る。
マラソン大会シーズンが到来し、市民ランナーにとっても楽しみな季節。今季、初めてフルマラソン挑戦を計画している人も少なくない。無事に完走するためにどう準備すべきか。青学大駅伝部も指導する中野トレーナーがプロの視点から指南してくれた。
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市民マラソンはシーズン真っ只中。12月も人気の高い那覇マラソン、ホノルルマラソンなどが控えており、春まで全国各地で大会が開催されます。「今年こそ、フルマラソンにチャレンジを!」という方もたくさんいらっしゃると思います。
初マラソンに挑戦する方から、よく「1か月前までに必ず30km走をしなければいけませんか?」という質問をされます。
30km走とは、42.195kmという距離を走り切るためのポイント練習の一つです。そして、必須というよりも「やってほしいトレーニング」。なぜならフルマラソンに挑戦するならば、「長距離をゆっくり走る練習」がとても重要だからです。
30km走を行う意味は色々あります。1つは、長い距離・長い時間走ることに体とメンタルを慣れさせる。42.195kmは、やはり楽に走れる距離ではありません。でも一度でも30kmを経験しておくと走り切る自信につながり、心身の準備が整います。
2つ目は自分のウィークポイントを知る。30km走った後、脚が動かなくなったとします。このとき、息が苦しいのか? 筋肉の持久性がないのか? あるいは、どこかの部位に痛みが出てしまったのか? を冷静に分析します。
例えば、脚は動くのにいくのに息が苦しい人は心肺機能が弱いので、インターバル走を組み込んでみる。息は苦しくないのに脚が動かなくなる人は筋持久力が弱いので、低負荷で高回数行う筋トレを行うなど。ウィークポイントを知ることで、本番までに何を強化すればよいのか、どんな練習をすればよいのかがわかってきます。また、関節や筋肉に痛みが出る場合もありますが、レース当日まで1か月あればリカバリーは可能です。