若い男性もなってしまう老人のようなお尻 ヒップアップを叶える大殿筋トレーニング法
筋力低下は老人のような薄く垂れ下がった「扁平尻」の原因に
さて、「脚は細いけど尻は上がってボリュームがある」という人は間違いなく、いません。下半身全体の筋力が低下すれば、合わせて殿筋もそぎ落ちます。すると、若いのに老人のような薄く垂れ下がった「扁平尻」になるという現象が起こります。
この「扁平尻」、見た目を気にする方も多いと思いますが、その裏には体のパフォーマンスの低下やケガなどのリスクが潜んでいます。
お尻のシルエットを形成するのは、臀部で最も大きな筋肉、大殿筋です。大殿筋は、歩く、走る、ジャンプするときに働く強大な筋肉で、骨盤を支え、安定させる役割を担っています。下半身の活動量が減り、大殿筋が衰えれば骨盤は不安定になります。すると、骨盤の上にのっかる腰椎(腰の骨にあたる背骨の一部)に過剰な負荷がかかり、腰痛の原因に。若いうちから「腰がだるい」「痛い」という声が上がるようになったのも、臀部の筋肉の衰えた影響が大きいと考えられます。
野球やラグビーなどプロスポーツ選手の体を見ると、お尻の位置が高く、ボリュームがありますよね。彼らの多くは特にマシンを使って大殿筋を鍛えなくとも、下半身をよく使うため、必要な筋肉がつき、大殿筋も発達します。スポーツをする機会がなくとも、せめて、日常生活でよく歩く、常に階段を使うということは、ヒップアップを叶え、自分の体を支える下半身の筋力を維持するために、必須なのです。
そのうえ、筋肉はサイズが大きくなるほど強い負荷をかけないと、筋力アップが叶いません。大殿筋は人間の体のなかでも最も大きな筋肉である3大大筋群の中の一つ。日々、二足歩行を続けるだけでは、筋トレという観点でいうと、物足りません。