D組最強イングランドの弱点が「クリアに見える」 快勝ラグビー日本、中村亮土に自信漲る背景
ラグビー日本代表は10日、トゥールーズでチリとのワールドカップ(W杯)フランス大会プールD初戦に臨み、42-12と白星スタートを切った。開始6分に先制トライを許すなど、初出場の相手に苦戦を強いられながらも快勝した日本は、17日(日本時間18日)にニースでイングランドに挑む。世界ランキング8位の強豪は、9日には同組で最大のライバルと目されたアルゼンチンを27-10で退け、1位通過に大きく近づいた。プールD“最強の相手”との勝負へ、チリ戦の後半31分に勝利を決定づけるトライをマークしたCTB中村亮土(東京サントリーサンゴリアス)は、「いける(勝てる)と思う」と史上初のラグビー母国からの金星に自信を漲らせた。
ラグビーW杯初戦でチリに42-12と快勝スタート
ラグビー日本代表は10日、トゥールーズでチリとのワールドカップ(W杯)フランス大会プールD初戦に臨み、42-12と白星スタートを切った。開始6分に先制トライを許すなど、初出場の相手に苦戦を強いられながらも快勝した日本は、17日(日本時間18日)にニースでイングランドに挑む。世界ランキング8位の強豪は、9日には同組で最大のライバルと目されたアルゼンチンを27-10で退け、1位通過に大きく近づいた。プールD“最強の相手”との勝負へ、チリ戦の後半31分に勝利を決定づけるトライをマークしたCTB中村亮土(東京サントリーサンゴリアス)は、「いける(勝てる)と思う」と史上初のラグビー母国からの金星に自信を漲らせた。
【注目】一度だけの人生、好きなだけスポーツを スポーツを楽しむすべての女性を応援するメディア「W-ANS ACADEMY(ワンス・アカデミー)」はこちら
苦戦の中にも感触を掴んだ。世界ランキングでは日本の14位に対して、W杯初出場のチリは22位。プールDで唯一日本よりも下位のチームとの戦いは、キックオフ直後に先制トライを奪われるなど手を焼いたが、後半31分に相手の反撃を断ち切るようなトライを決めた中村が、早くも次のチャレンジに自信を込めた。
「(イングランドVSアルゼンチンを)見ていましたけれども、いけるなと思いました。相手がやることもクリアですし、ウィークポイントのところもクリアに見える。そこをちゃんと攻めていけば、勝てるかなと思います」
同じプールDで決勝トーナメント進出を争うのが、9日に直接対決したイングランドとアルゼンチン、それにサモアも侮れない。イングランドはW杯開幕前に、CTBオーウェン・ファレル主将が危険なプレーで日本戦までの出場停止処分を受けるなど不安材料も露呈したが、アルゼンチン相手には前半3分のレッドカードで14人となる試合を強いられながら、SOジョージ・フォードが6PGと3DG(ドロップゴール)で全スコアを叩き出し、昨秋に敗れた相手に雪辱を果たした。そんな戦いぶりをテレビで観戦した32歳のベテランCTBには、勝利への道筋が見えている。
イングランドは、2015年W杯まで日本代表を率いたエディー・ジョーンズ・ヘッドコーチ(HC/現オーストラリア代表HC)が成績不振を理由に昨年12月に解雇されたが、後任は日本でもアシスタントコーチを務めたスティーブ・ボーズウィックが昇格。中村にとっては、その個性や目指すスタイルも手に取るように分かる。
苦闘が続く中でイングランドが打ち出したのは、重量感のあるFWを前面に出したラグビー。スクラム、ラインアウトと、サイズで重圧をかけると、今度はSOのキックで、身長196センチのFBフレディー・スチュワードらがハイボールを争う。至ってシンプルな伝統的なイングランドラグビーを、愚直に繰り返すのがボーズウィック流だ。