八重樫東が故郷・岩手に届ける返り咲き 「懸命に悔いなく」を刻み、36歳の世界戦へ
ボクシングのトリプル世界戦(23日、神奈川・横浜アリーナ)の前日計量が22日、都内のホテルで行われた。IBF世界フライ級(50.8キロ以下)タイトルマッチを戦う元世界3階級制覇王者の八重樫東(大橋)は50.8キロで一発クリア。2年7か月ぶりの世界戦を前にも平常心を貫いた。
ムザラネと40秒超フェイスオフ、最年長世界王座狙う
ボクシングのトリプル世界戦(23日、神奈川・横浜アリーナ)の前日計量が22日、都内のホテルで行われた。IBF世界フライ級(50.8キロ以下)タイトルマッチを戦う元世界3階級制覇王者の八重樫東(大橋)は50.8キロで一発クリア。2年7か月ぶりの世界戦を前にも平常心を貫いた。
世界戦前日。久々の雰囲気にも“激闘王”は平常心だった。「(特別な緊張感などは)あまりない。ああ、こんな感じだったなと」。計量後には対戦相手の同級王者モルティ・ムザラネ(南アフリカ)と、互いに拳を掲げてフェイスオフ。40秒以上のにらみ合いとなったが「長いですね。まあいいですけど」と軽く流した。
地元・岩手にある道場「グラアカ釜石ベース」の名が刻まれたカバーバンドを右手につけて会場入りした。かねてより交流がある道場の代表・平野仁氏からは「懸命に悔いなく」という言葉を受け、トランクスなどに入れているという。リミットちょうどで計量を終えた八重樫は右手を見つめ「こうやって応援してくれるからやれているというのもある。感謝して、一緒にリングに上がるつもりでいる」としみじみと語った。
試合当日の計量では4.5キロまで増量が認められている。炭水化物を中心に摂取し、ギリギリまで体重を戻すつもりだ。「勝って良い正月を(地元の岩手県)北上で迎えられるようにしたい」。36歳10か月を迎えるベテランが日本男子最年長世界王座を狙う。
(THE ANSWER編集部)