渋野日向子の猛追「凄く怖かった」 鈴木愛の激情の72H、衝突したキャディーとハグ
女子ゴルフのツアー最終戦・LPGAツアー選手権リコー杯は1日、宮崎CC(6535ヤード、パー72)で最終日が行われ、12位で出た賞金ランクトップの鈴木愛(セールスフォース)が2年ぶり2度目の賞金女王に輝いた。渋野日向子(RSK山陽放送)、申ジエ(韓国)と繰り広げた最終決戦で6バーディー、2ボギーの68で回り、通算5アンダーで5位。2人の猛追を振り切る意地の上位フィニッシュで、大会中のミスで衝突したキャディーへの“恩返しの女王”となった。
鈴木愛、風読み間違いのキャディーと衝突「当たった分、賞金女王で恩返しを」
女子ゴルフのツアー最終戦・LPGAツアー選手権リコー杯は1日、宮崎CC(6535ヤード、パー72)で最終日が行われ、12位で出た賞金ランクトップの鈴木愛(セールスフォース)が2年ぶり2度目の賞金女王に輝いた。渋野日向子(RSK山陽放送)、申ジエ(韓国)と繰り広げた最終決戦で6バーディー、2ボギーの68で回り、通算5アンダーで5位。2人の猛追を振り切る意地の上位フィニッシュで、大会中のミスで衝突したキャディーへの“恩返しの女王”となった。
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最後の72ホール。4日目の終わりに意地を見せた。鈴木は4つ伸ばし、5アンダーでフィニッシュ。ホールアウト後にモニターで最終組の行方を見守り、賞金女王が決まった。張り詰めていた表情がみるみるうちに崩れていく。無数のフラッシュを浴びて安堵の笑みが生まれた。
「今週に入って初めていいラウンドができたので満足しています。やっぱり私も人間なので人のスコアが多少気になったし、追いかけられる立場の方が有利だと思いましたけど、下から上がってくる怖さを2017年にも味わっているので、それをもう一度感じるのは不安な部分があった。でも、人のスコアを気にしてもしょうがない。悔いなく終われたら、あとはどうにでもなると思いました」
キム・ハヌル(韓国)らと争った2017年も、賞金トップで逃げの展開だった。国内では珍しい高麗芝のグリーンに苦戦。パットが入らず、大会中に涙した。2年が経った今回も同じ状況。2度目の女王争いで経験値を生かす時だが、「(4日間が)前回の賞金女王より長く感じた。1回目も緊張したけど、あれを味わっているからこそ、嫌な気持ちが倍増した。寝る時もドキドキしながら眠りにつきました」と、負けられない重圧が突き刺さっていた。
女王経験者の貫録を示したかった今大会。途中で風を読み間違えたキャディーと衝突した。風やパッティングのラインを確認することを自らやるなど、プロには選手それぞれのやり方がある。鈴木は完全分業制。プロとして互いに信頼し合っていたからこそ、ミスに心が揺らいだ。しかし、それも結果で水に流して見せた。正直に包み隠さず胸の内を明かす。
「今週は思うようにいかなくて、結構キャディーさんに対して当たったりする部分もあった。ラウンド中も喧嘩じゃないけど、いいパットしても入らないこともあったので『ラインが違うんじゃない!?』と言うこともあったり。強く当たっちゃう部分もありました。
賞金女王がかかっていなかったらこんなにイライラすることもないし、申ジエさん、渋野さんのスコアがあんまりよくなかったらもうちょっと楽にできたと思うけど、2人の追い上げが凄く怖かったし、自分に対して自信がない、不安な分が多かったので、キャディーさんだけじゃなく、周りに当たる部分も多かった。
ファンの人もそうですけど、サポートしてくれる人に感謝したいと思いました。キャディーさんに当たった分、『絶対に賞金女王になって恩返ししたい』って思ったので、今日は絶対にビッグスコアを出してありがとうって言いたいと思っていました」