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親友・阿部詩も襲った「内定の重圧」 素根輝は“自分らしさ”守り、東京五輪を掴んだ

決勝でも自分の柔道徹底、阿部にエール「一緒に出られたらいいな」

 意識しないでおこうとしてもしてしまうもの。素根は見えない敵に打ち勝った。会見で重圧があったか、と問われ「今大会優勝したら東京五輪が決まるけど、そういうのは意識せずに一つの大会に優勝するという気持ちで今大会に臨みました」と平然と語る。

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 強心臓の19歳。全柔連の金野潤強化委員長は「心技体ともにある。柔道スタイルは、大内刈りや背負投げで、超級でも技をかけられる。ディフェンスの強いオルティスも投げられる。それが素根選手の魅力。男子と普段の稽古をやっても遜色ない。それが彼女の最大の武器になっている」と19歳の実力を評価。決勝でも“自分らしさ”を忘れずに戦った。

 全柔連が東京五輪へ向けて新設した早期内定制度。従来は五輪開催年の4月に最終選考していたが、自国開催の五輪に向けての強化策として新設された。五輪までの8か月。十分な準備期間を得られる。素根の今後の強化プランについて、増地監督は「まだ本人と話していないが、3週間後のマスターズ大会は回避になる。本格的な試合はおそらく2月の欧州のGS。5月のGS、その次のマスターズ大会がおそらく実戦形式の試合になってくると思う」と描いた。

 素根が女子最重量級の五輪金メダルとなれば、04年アテネ大会の塚田真希以来16年ぶりとなる。親友の阿部へ「同級生として一緒に頑張って来たので、東京五輪は一緒に出られたらいいなと思う」と大舞台での共闘を待ち望んだ。「自分は東京五輪に必ず出て、必ず金メダルを獲ると思ってやってきた。東京五輪は苦しい戦いだと思うけど、必ず優勝したいです。東京五輪では必ず金メダルを獲ります」。親友との世界一を見据え、再び精進の道が始まる。

(THE ANSWER編集部・浜田 洋平 / Yohei Hamada)


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